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甘くて不味い私の日常  作者: 中村ぽっぽ
5/9

明太マヨおにぎり

12月22日

日付が変わり、時刻は朝の6時23分を指していた。

もう寝ないとお昼からのカフェのバイトに支障をきたす。

そう分かっているのに、目は冴え切っていた。


スマホの画面を付けては消して、を繰り返し、何度も浮かぶ天使の微笑みを見続けていた。



男性にしては少し小柄な体格。

金の美しい髪。

優しい目元。

ふわふわした、わたあめみたいな甘い声。



そして極めつけの“明太マヨおにぎり”



彼が一番好きだと豪語していたのが、セブンマートの明太マヨだ。

それか理由で私自身もセブマで働いている。

単純に家が近いのもあるが。



昨夜の客と愛しの推しを重ねては、答えのでない問いがひたすらに頭の中で駆け巡っていた。



「あ。そうだ」



昨夜の出来事に気を取られすぎて、肝心な推し活ルーティンを忘れていた。

SNSのチェックは基本中の基本だというのに。

すぐさまスマホのアプリを起動する。



全体に目を通して、スクロールする。

探していた呟きはすぐに見つかった。

眩しい笑顔を放つアイコンを軽くタップする。



【体調不良のため、配信をお休みします。ごめんね。

クリスマスまでには絶対に治すから!!みんなに会えるのを楽しみにしてるね】


呟きには多くの心配のコメントで溢れていた。

続くように、自身もコメントを打つ。


【気にしないで!ゆっくり休んでください!私もイベント楽しみにしてるね】


盛りに盛れた自身の顔に、名前はオシャレ女子特有のローマ字表記で“Mai”

至って当たり障りのない文章で、私はその辺の害悪オタクとは違いますよ、純粋に応援している清楚な女子ですよアピールをしてアプリを閉じた。


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