警察の説明
そうした話も警察へ話していた。きっと私の話は支離滅裂で、その時に口から出た話をしていた。
話をまとめることもできなくなっていた。警察へ来ても恐怖感は消えなかった。私の手足は震えていた。
「随分と長い間、ご苦労され、よく我慢されてきましたね。普通は、こんなんじゃいられませんよ。奥さんこの後、別の部屋へ呼んで話をします。家から出ていくこと、そして、奥さんやお子さんたちに会ってはいけないこと。今後、近づくようなことがあったら、警察へ連絡ください。しばらくの間は、自宅に警察が見回ります。逆切れして、何をしでかすかわからないですから。それから行政へは、このことも報告して下さい。母子シェルターに行くか、東京都外へ行くか検討されてください。なるべく早めがいいです。そして、相手は尋常じゃない人です。そうした一人がいたら、他の家族もだいたいみんなおかしいですから。話も通じないでしょう。弁護士を入れた方がいいです。奥さんはひとまずこの部屋にいてください。我々が、ご主人をお呼びして、話しますから。」
ここに主人が来るー不安でいっぱいだったが、警察の指示に従った。
30分か1時間くらいしてからだろうか、再び警察の方が入ってきた。
「ご主人、何もなかったように、平然とはいってきましたよ。うちのがご迷惑おかけしてすいません~と。内容お話しても、まったく悪びれた様子もなく、だいたい、そういう感じの人が多いんですよ。本人は悪いことをしていると思っていませんから。精神障害と一緒です、病院に入らないと治りません。何が悪いか良いかの物事わかっていませんから。奥さんがいくら話し合おうと思っても駄目ですよ。今日からはご主人は家には帰りません。そして後日、荷物を全て一旦引き取りに行きます。その時は、我々も、同行します。その時は奥さんとお子さんたちは、一時別のところに行ってください。その日時が決まったら連絡します。今日は安心して家に帰ってください、万が一、くるようなことがあったらすぐに連絡ください。そして、ご主人は警察署から出ていきましたよ。我々も外に出て、離れたことを確認しましたから、大丈夫です。時々、待ち伏せしている人もいますから。」
私は、まだ震えていた。もしも、あの人に会ったら逆上して殺してくるかもしれない、想像は計り知れないほど、想像できた。今まで、されてきたことを考えたら震えが治まらなかった。
その後、児童相談員、警察、など、何人かの人が入ってきて、DV・虐待・モラハラする人の説明を受けた。今までされてきたことが、全て当てはまっていた。呆然としていた。そんな人間の為に、私は12年を犠牲にして生きてきたのだ。しかし、子供たちをそんな中でも守れるのは私だけだったのかもしれない。子供たちと出会うために結婚したのだと、感じていた。