31話
あ、どうもお久しぶりです。
和也Sideーーー
「ハッ…ハッ…」
な、何だよこの胸のドキドキは!
待て待て待て待て、相手は姉さんだぞ!?
あ、そうか!俺は童貞だから女の人に耐性ないんだ!
って、んなわけあるか!
「お、落ち着け俺、相手は姉さんだ。」
そうだ、こんな感情許されるわけが無いんだ。
俺は自分にそう言い聞かせ心を落ち着けた。
「フゥ…もう大丈夫だ。」
いつまでもこのままじゃいけないしそろそろ下へ向かおう。
そう思いドアを開けた瞬間
ムニュン
と柔らかいものに包まれた…
ん?何だこの柔らかいものは…
フニッ
「あんっ!」
!?!?!?!?!?
「おぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」
姉さん!?
そこには姉さんが胸を抑えて立っていた。
って事は今の感触は…
「和也のエッチ。」
その時和也の頭上に落雷が落ちたッ!!!!(セルフナレーション)
「その上目遣いは反則だぜ、姉さん…」
ドサッ…
「きゃぁぁぁぁ!和也ぁ!」
和也はそう言い残し気絶した。
「う、うぅん…」
ここは何処だ、何か頭の下が柔らかい…
「あ、和也気が付いた?」
声が聞こえ、目を開けると視界いっぱいに姉さんの顔が見えた。
「うわっ!」
いきなり体を飛び起こしてしまい額同士をぶつけてしまう。
「いてっ!」
「あうっ!」
「ご、ごめん姉さん。」
「だ、大丈夫よ気にしないで。」
あっ、と気づき和也はサッと膝枕から飛び退いた。
しかしその時の柚香の顔は名残惜しそうな顔だったような。
「あ、そ、その、さっきはごめん。」
「い、いいのよ!気にしてないし!」
柚香もさっきの事を思い出したのか顔を赤くして口篭りながら答える。
「な、なんだったら何時でもさわってもいいし!」
「え?」
「あ!」
は?俺の聞き間違いだろうか。
今何時でもさわってもって…
「い、いいい、今のはその…間違いというか!」
当の姉さんもテンパリ過ぎて何を言っているのかさっぱりだがまぁ、この様子を見れば大体わかる。
「分かってるよ、姉さんもテンパって言い間違えちゃったんだよね。」
「え、ええ、そうなのよ!」
やっぱりそうだよな、姉さんが俺にあんな事言うわけないよな。
「大丈夫だよ、さっきのは忘れるから。」
「バカッ…」
「ん?何か言った?」
姉さんが何か言ったみたいだが小さすぎてよく聞き取れなかった。
「何でもないわよ!」
そう言い、姉さんは部屋から出て行った。
「な、何か怒ってなかった?」
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