29話
今年ももうすぐ終わりか…
和也Sideーーー
まぁ、昼食は何ともなかったが教室に行くまでにすごくジロジロ見られるし、もしかしてもう全校に広がったのだろうか。
というか、教室に戻るとクラスメイトからの対応が今までと全く違う。
男子連中は
「まさかお前が会長の弟だとはな!」
「羨ましい!」
「ちょっとそこ変われ!」
「和也君、君とは良い友達になれそうだね!」
など、完全に姉を狙っている事が分かる。
女子連中も休み時間に姉さんについて聞こうと机の周りに集まる。
男子の嫉妬がマッハなんだがががががががが。
「会長は家ではどんな感じなの?」
「やっぱりいつも通りクールな感じ!?」
「いやいや、さっきの見てしまったら多分結構ポンコツ気味よ!」
「「「キャー!!!」」」
キャー!!!じゃねぇよ。
「あ、あはは…僕はあんまり家で姉さんと話さないからね…」
正直ついていけないです…姉さんの人気に。
まぁ、その内クラスメイトも飽きるだろ。
放課後になると男子連中からの遊びの誘いなどがあったが、俺はさっさと断り帰路に着いた。
友達が増えたかもしれないが姉さん狙いな奴を友達に持っても上辺だけの関係になりそうなのであまり関わりたくない。
校門には、やはり人集り。
姉さんだなーーー
柚香Sideーーー
私は和也と帰るために校門で待っていた。
いつも校門に人集りが出来るのは何故だろう和也が見えないから邪魔でしかないのだが…
まぁ、下校時刻だからと納得しておこう。
2分ほど待っていると和也が近づいて来るのが見える、私は和也の名前を呼び駆け寄る。
「和也!」
「ね、姉さん、また一緒に帰るの?」
「?もしかして嫌だった?」
和也に嫌われた!?そんなの嫌!許して和也!
「いや、別に嫌ではないけど。」
「よかった…」
本当によかった…和也に嫌われたら一生部屋に篭って泣いている自信がある。
和也と会えなくなるしそれだけは嫌!
「と言うか、姉さん最近よく一緒に帰るけど生徒会の仕事とかないの?」
あぁ、そんな事…
「それなら大丈夫よ!生徒会長とか言ってるけど大体暇だし!皆頑張ってくれてるからね!」
それに私には和也の方が優先順位は格が違う。
和也の為なら生徒会なんか放っておく。
「そ、そうなんだ、じゃあ行こうか。」
和也と二人っきりで帰れる!人生最高の喜び~♪
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