15話
近々1人旅行に行くので、一応連続投稿しとく。
「う、うぅん?…知ってる天井だ。」
よく見知った保健室の天井だったので開口一番俺はそんな言葉をかました。
「先輩気が付きましたか!」
すると未来ちゃんが抱きついてきた。
おお、よしよし、ずっと看病してくれてたのかな?
よく見ると隣に俺が気絶した原因を作った張本人がいた。
だから、お前誰だよ。
「あの、貴女は?」
「あの、その、ごめんなさい!」
いきなり頭を下げられた俺は困惑してオロオロしてしまう。
「あ、あぁ、いや、頭を上げてください。」
「いえ、その気絶するほど強く叩いてしまったのに…」
まぁ、確かにかなり痛かった、女性からのビンタなんて人生初だぞ?
え?そもそも女性と話もしないだろって?
悲しいこと言うなよ?
「いえ、あれは俺達が悪かったですから。こちらこそすいません。」
正直俺らの方が大分悪いと思うので、ここは素直に謝る。
「所で貴女の名前は?」
「そ、そうね、まだ教えてなかったわね。」
「彼女は忍先輩らしいですよ?」
ここでさっきまで空気だった未来ちゃんが何故か紹介した。
「何で貴女が言うのかしら?」
「嫌ですね~あのまま言ってたら私を忘れて二人の世界に入りそうだったからですよぉ?」
確かに、未来ちゃんが今喋るまで完全に存在を忘れていたよ。
すまんね。
「確かに、貴女の事忘れてたわね。」
俺が心の中に留めていたことを包み隠さず言いやがったよこの人!?
普通言うかよ!?
「やっぱり!私を忘れてこの人とイチャイチャしようとしてたんですね!?」
「何でそうなるんだ!?初対面の人とイチャイチャする訳ないだろ!?」
「そうよ!彼と私がどう見たらイチャイチャしてるように見えるのよ!」
すると保健室のドアが乱暴に開かれた。
「ちょ、ちょっと、もうちょっと丁寧に…」
「和也!」
その人の正体は保健室のおばちゃんの言葉を無視して俺のベットに直行してきた姉さんだった。
「か、会長!?」
忍さんがかなり慌てている。こいつも葛城教信者なのか!?
「和也!?気絶させられたって聞いたけど大丈夫!?誰にやられたの!?そいつ潰すから!」
「ね、姉さん、俺は大丈夫だから落ち着いて!」
忍さんが血の気の引いた顔で固まってるって!
なんて怖いこと言うの貴女は!
「でも、大丈夫なの?報復とかしなくていい?」
「いいって!大丈夫だから!」
怖いよこの姉!報復とか考えてないから!!!
「あの、会長。」
すると恐る恐る忍さんが姉さんに話しかけた。
そりゃあんな事言われたら怖いよね…
「あの、すいません!私が気絶させてしまったんです!ごめんなさい!!!」
「貴女が…今回は和也がいいと言うから許すけど次は無いからね?」
「は、はい。すいません…」
「ね、姉さん今回の事は俺達が悪いから忍さんを責めるのは…」
「そ、そう?和也は優しいわね…」
いやいやいや、違うから俺達が全面的に悪いの。
「ちょ、ちょっとお義姉さん。私にも先輩を撫でさせてください!」
「誰がお義姉さんよ!」
これだけ騒いでいたら当然保健室のおばちゃんもキレるわけで。
「あんたら!五月蝿くするなら出てきなさい!!!」
「「「「はい!すいません!!!」」」」
俺達は全力で土下座した。