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18.プロローグでエピローグ
「……ねぇ」
「……ん?どうした?」
「……ありがとうね」
「……気にするな」
「……でもね、」
「……どうしたんだ?」
「……本当に良かったの?」
「……何がだ?」
「……だって、人、いっぱい殺しちゃった」
「……俺がやりたくてやったんだ」
「……お願いしたのは、私だよ?」
「……お前が気にすることじゃない」
「……でも、ね」
「……ん?」
「……私、貴方の気持ち、利用しちゃった」
「……お互い様だろう」
「……何が?」
「……俺はお前の心が欲しくてやったんだ」
「……」
「……だから俺は今回の事を、利用した事になる。だから気にするな」
「……ありがとうね」
「……さっき聞いたよ」
「……うん、でも、ありがとうね」
「……あぁ」
「……何回言っても言い足りないかも」
「……じゃあさ、俺が死ぬまで、俺の事を見捨てないでくれ」
「……うん。……でも貴方よりも、きっと私が先に死んじゃうよ?」
「……大丈夫だ」
「……何が?」
「……俺がなんとかする」
「……どうにもならない事も、あるかもよ?」
「……大丈夫だって。「青鬼」を舐めるなよ?」