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第6話 変化

私たち二人の関係にもだんだん変化が表れてきた。



私は彼の中で特別になってきたのだ。

でも、私が慎太郎の全てを独占する事はできなかった。



由美は言った。

「きっと、雪は慎にとってお気に入りの服の1つだよ。」



「どーゆうこと?」


「雪にもお気に入りの服いくつかあるでしょ?

  その中からどれかひとつ選べって言われても選べないでしょ?」




その通りだと思った。



いくら頻繁に会うようになっても帰り際

不安になる。




もうこれでこの人には会えないんじゃないか…って。




そんな私も心を察するかのように彼に頼るようになった。



そして私は今まで知らなかった部分を知るようになる。




彼は人一倍寂しがりで

強がりで



でも本当は弱くて

一人ではなんにもできない。




今まで私に見せていた姿は私たちの間に大きな壁があったのだ。



本当の姿を知った私の気持ちは一層強くなった。



この人と結婚しても私が彼を幸せにしてあげる。

そんな気持ちで一杯だった。




また連絡が取れない。




もう私は心配しない。



きっと寝てるんだろう。

携帯の電源が落ちてるんだろう。



そこに昔の私はいなかった。


慎太郎に頼られる事で私は少しずつ自立できているように思えた。


私はどんどん強くなっている。

そして彼はそんな私をどんどん好きになっていってくれると。



私が初めて家柄も学歴も関係なく心の底から好きになる事のできた人。


ほんの数ヶ月間は私の人生で味わったことのない幸せな時間だった。

あまりに濃厚で熱い時間。


そんな幸せに浸りながらもきっとこの時間が長くは続かないと

確信していた。




そんなときまた連絡が途絶えた。



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