第一話「最強舐めんなです。」
適当に書き進めます。
はい。死にました。
私ですか?名前、言わなきゃダメですか?よく覚えてねーですね。
アイスが好きな気がしてるので、アイスにしますね。
死んだ理由とかも、よくわかんねーっス。記憶、一部ないって感じですね。ちなみに女ってことは覚えてます。しかも20歳処女。ここ覚えてたくなかったです。
とりあえず不幸な出来事的な感じで死んだので、目の前に神様的な人がいます。めっちゃ派手な見た目の。
「いえい!多分我々のことなんでもお見通しのもっと神的存在に解説終わったみたいだね!」
「えーっと、私はですね。いろいろ忘れてるわけです。わけわからんことこれ以上言わないでください」
「なんと!珍しーねみんな我々が目の前に来ると大抵は……
『ヒュー!俺もこれでサイキョーハーレム確定キタコレ対アリー!!』
と、このようにハイになってるんだけど」
「はぁ、私は最強とかどうでもいいです。身を守れる程度の強さで転生お願いします」
「それでも転生はお願いするのね……」
「え、それ以外にあるんですか?私がここで貴女と話す理由」
「うわー!もう嫌になっちゃうなぁー。私見て転生確定なんて……」
「お気の毒ですね」
「まあ、上の決まりだからさせてあげるけどさ。その代わり、願いは叶えてやんないよ?」
「はい?最弱ですか?まあ別にいいですけど」
「私、嫌がらせだーい好き!」
そして目の前の美人さん。やたら無邪気に人差し指をクルッと回しましたとさ。
「あーれー」
「ちなみに君達は次死ぬとガチで魂から消滅。これは転生者全員共通ね」
不吉な捨て台詞は頭の片隅に置きましょう。さて、いよいよ本編です。パッチリと目をあけます。
「ふむ、私は……ステータスとかは出てきませんね。うーん、まずは人間かどうかの確認が先ですかね?」
最近は人外生物に転生すると人化するまでに時間かかるそうです。
可愛い女の子ですね。安心です。顔は分かりませんが小柄で、肌も綺麗。胸は小さすぎですが。
服は、布切れ一枚だけみたいですが全裸ではないですね。露出狂ではないんよ。
では、いよいよはじめの一歩を踏み出し、冒険という名の溶け込み生活を始めましょう。
そして十三歩程度前に進むと、世界が抉られるようにどんどん消えていきます。
「???」
私は、なんということを起こしやがったのでしょう。
歩いただけです。無罪です。
「ていうか、私原因違うですよね?」
確認のためもう一度、ちょっとだけ弱めにしましょう。
ボカン。さっきより削れました……。
私今ひきつった笑顔です。いつもは表情薄いはずなのですが……。
「歩くクレーター生成機の二つ名を獲得できそうですね」
まずいです。私、強すぎて歩くことで世界をも破壊してしまうというやつですね。……は?ざけんなですよ。
「歩き続けたら世界が滅んでしまいます?」
さて、迂闊に動けませんし、しばらくじっとしてみましょう。
五時間?な訳ないですね。二時間くらい経ったでしょうか?
誰も通らず、何も起きず、動けもしないです。
「強すぎるのも考えものですね」
あ、待ってください。向こうに見えるあれなんですか?私から見て右には暗い感じの森があるのですが、さらにその先から。台風来てます。学校あったらお休みになるレベルです。わーい。
雷の音も聞こえます。私、頑丈でしょうけど流石に逃げた方がいいですかね。
では早速、全力ダッシュです!!!
ま、当然ながら、岩が崩れ、近くの川も氾濫し、なんか左にあった火山も噴火しました。たったの一歩だけですよ?
そして、この世界に来て過去最大のクレーターができました。
台風?当然私が歩いた時にできた竜巻の方が強いですよ?めちゃ強ですもん。
もう周囲は大惨事。私は強すぎるそうで、無傷です。ちなみに台風の強い風で汗も流せました。無味無臭です。シャワーみたいなもんなんですね。
何はともあれ、これ……動かない方がいいですね。何があろうとも。
今後の方針が決まりました。パチパチ!
「はぁ、最強舐めてました……」
心は元気ですが、表情は憂鬱な感じです。
嘘です。きっと心も内側はボロボロです。
トゥーヴィーコンテニューですけどね。
てきとうに書きました。