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ツミ Krimo




 天のふん(・・)が溜まったような泥土でいどの上を、ながいこと這い回っている。


 誰であったか、泥水をすすって生きよ、そうすればたくましく立派になれると、わたしをそそのかしたのは!


 この悪臭ただよう湿った場所も聖地の一部であるはずなのに、離れたところからわたしに向けられる目の、なんと冷たいことよ。


 光を飲み清風せいふうを吸ってすこやかに立つ人たちがいる一方で、わたしはきたない泥土に一日を暮らす。


 だまされたのだという思いに、恨みより羞恥心しゅうちしんふくらむ。


 わたしはますます泥にもぐり、自分には生まれもった大きな罪があるのだと思いこもうとする。その罪の物語は、泥湿地でいしっちよりも大きく広がっていく。


 わたしの物語を知る者がいれば、思いがけないところに花畑があったと感嘆するだろうが、いったいどのような天使が、くさい泥のなかにまで気を回してくれると言うのか。


 わたしの創作した罪はいずれ泥の量を増し、次に泥の上を這う人を待つ。





 Fino





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