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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第十章、正義を求めて
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#58 国守 正義

正義は警察官の家系、国守家に生まれた。


子供の頃から正義の心を教え込まれた。


その教えられた正義の心が歪んでいくことも知らずに。





「今日も絶好調だな!!!」


死体の山を踏みつけ、正義はスッキリした顔で汗を拭う。


彼が壊滅させた魔族の国はおよそ20。


犠牲者は1万を超えると言われている。


彼曰く、正義のために仕方のないことだと言っているそうだ。


正義がこの世界に転生したのは神成 聖夜(現グラトニー)を殺すために女神から小学三年生の頃のクラスメイトと一緒に召喚された。


彼は女神から聖夜のことを聞き、憤慨した。


そして決心した。


「親友として道を正さないといけない。」と。


訓練は想像を絶するほどキツかった。


途中で辞めていく人も多々あった。


その中にもう一人の親友である佐藤 一もいたが彼は訓練をやめなかった。


そして早数年。


正義は誰よりも強くなっていた。


女神すらも驚き、大アルカナの座を譲ったらしい。


彼が女神からもらったスキルは『正義の魂』。


正義を執行することで強くなっていくスキル。


そして女神から魔族の話を聞いた。


魔族は人間に害をなす生物。


つまりは悪だと知った。


彼は悪を成敗するべく旅に出た。


そして魔族の国を次々と滅ぼしていく。


彼の正義は決して揺るぐことはない。


どんな犠牲を伴っても突き進む。


それが国守 正義という人間だ。





「こりゃあひでーな。」


俺は死体の山でたたずむ男に声をかける。


「くると思ってたよ。」


「ああそうかい。」


俺は剣を抜かずに正義に近づいていき、手を出す。


「……なんの真似だ聖夜。俺たちは敵同士だぞ。」


「コロシアムの剣闘士は正々堂々と戦う前に握手するもんなんだぞ。」


「それは知ってるよ。けど君がやる必要はないじゃないか。」


「お前が好きそうだなと思ってな。」


「……さすがだな、大切な親友よ。」


正義は俺の手をガッチリと掴み、硬い握手を交わす。


そして両者とも数歩ほど距離を取り、剣を地面に突き刺した。


「ルールは簡単。剣と魔術ありの一対一(タイマン)、勝敗はどちらかが死ぬまでだ。」


「いいだろう。小細工なしだ。全力でこい。」


そう言って正義は遠くに時限爆弾を投げ、構える。


そして、戦いの合図の爆音が響き渡った。


俺と正義は突き刺した剣を抜き、剣を打ち鳴らす。


「絶対お前を悪から構成してやる!!!」


「はっ、だったらこっちは正義の心を砕いてやる!!!!!」


戦いの火蓋が今、切って落とされた。


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