T-129 第四の羽
世界「でも・・・・・・、そんなことしたら痛いよ。」
ゼルディア「苦痛すらなく一撃で殺した、せめてもの情けでな。俺は神だ、その世界の奴らが俺のことをどう思うかも知ってる。でも、これは俺にしかできないことだ、恨まれるのは慣れてる。」
世界「ううん、私が言いたいのはそうじゃないよ・・・、いくらあなたが強くても叩かれたら痛いでしょ。」
神の仕事は神にしかできない。
どれだけ辛くても、どれだけ憎まれても、ゼルディアにしかできない世界の調律。
ただ、その言葉を言ってほしかった。
神も傷つけば痛いのだ。
ゼルディアは涙を流した。
ゼルディア「あぁそうだ・・・・・・、俺はずっと痛かった・・・。誰かにそれを・・・わかって欲しかった・・・・・・。」
ゼルディアの羽が神々しく光を取り戻す。
ゼルディア「俺は負けねぇ・・・、世界が俺に勇気をくれる、一歩を踏み出させてくれる。俺は、誰よりも強いんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
羽が赤熱し、仮初の翼が降臨する。
その雄たけびは、竜のようだった。
ゼロ「この力・・・、かつての竜達!」
ミルド「なら、次は私たちの出番だな。」
神の盾と神の剣が立ち上がる。
聖夜「ミルド、もういけるのか?」
ミルド「はっはっは、私を誰と心得ているのですか主よ。私はあなたの剣、いつでも準備はできていますよ。」
聖夜「わかった、いってこい相棒たち!!」
ゼロ「仰せの通りに!!」
ミルド「任せてください!!」
ゼルディアのコアが色を帯びる。
かつて世界に巨大な爪痕を残した偉大な竜たち。
震山竜ゴルサヴァクの山をも揺るがす大力。
仙歌竜コムジウルの海をも魅了する歌声。
天鐘竜リルドモルトの空をも制覇する鐘の音。
焔帝竜ガルミラナの地獄をも滾る火焔。
人造竜フェル=ニグルーの電子をも凌駕する雷電。
種族最後の要として都市を支配していた悪夢たちがよみがえった。
対するは神成聖夜の最大戦力。
神の盾と神の剣。
ゼロ「もう遅れは取りませんよ、ミルド。」
ミルド「ゼロよ、誰に対してものを言っている。」
口ではいがみ合いつつも攻守一体の完璧な布陣でゼルディアを待ち構える。
ゼルディア「邪魔をするな愚者、隠者。」
ゼロ「私の名はゼロ。」
ミルド「私の名はミルド。」
ゼロ&ミルド「二人で一組の神器となる、さぁかかってこい!!」




