表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界のためなら何度でも  作者: 社長
【【最終幕・後編1】】明けない夜に
411/455

T-128 アマノガワの時間

アマノガワはガトリングをガチャンガチャンと調整する。


彼の持つ神器ミャミャシャンは唯一、停止した時間を移動できる特性を持つ。


アマノガワ「いっくぞ~。」


気の抜けた掛け声。


その瞬間、ゼルディアの体に無数の穴が開き、ガトリングから大量の薬莢が廃莢される。


アマノガワが声を発したとき、もうすでに攻撃は終わっている。


これが彼を最強たらしめる力【時間停止魔術】、アマノガワが解除するまですべての世界の時間が止まる。


しかし、欠点としてアマノガワは停止中の時間で体力も魔力も回復しない。


ガトリングが一瞬で赤熱し、オーバーヒートを起こす。


ゼルディアは空いた穴を金属で埋める。


生み出した魂を生贄に、さらに強大な兵器を召喚しそれで体を埋める。


ゼルディアは神の永久機関を生み出していた。


しかしそれをさせないのがアレイスターである。


アレイスター「私も、かつての力を使わせていただきましょう。」


アレイスターの体が視界から、いや世界から消える。


ゼルディア「!?」


アレイスター「おや、リサーチ不足ですか。勉強は大事ですよ。」


神すらも知覚できぬナニカ、アレイスターはどこへ消えたのか。


アレイスター「足元ですよ。」


アレイスターはメキメキと装甲を剥す。


アレイスターは別世界へと移動し、またこちらの世界へ帰ってきていたのだ。


圧倒的な演算、知覚を可能にするエクストラスキル【失楽園(パラダイスロスト)】。

世界を超えた別次元へ移動できるエクストラスキル【復楽園(パラダイスリゲインド)】。


ゼルディアは剥された装甲を変形させ、巨大なアサルトライフルを生成する。


ゼルディア「新たな力は扱いが難しい、だがこれくらいなら扱えるんだよ!!」


一糸乱れぬ射撃が二人を襲う。


アレイスター「アマノガワくん!!」


アマノガワ「もういるよ。」


時間を止めアレイスターの傍までやってきたアマノガワの手を握り別の次元へ転移する。


アマノガワ「今度は二人で一緒に、だね。」


アレイスター「えぇ、約束です。」


ガトリングの過熱が冷却された。


アマノガワ「さぁおしまいだよ、神様!!」


アレイスター「えぇ、私たちに神は二人もいらないんですよ!!」


アマノガワのエクストラスキル【永遠を喰らう者(エターナルイーター)】が発動する。


無限に回復される魔力が神器へ宿り、青白い光を放つ。


ゼルディアは金属の装甲を纏うが、アレイスターの【楽園を喰らう者(パラダイスイーター)】で装甲を全て消されてしまう。


アレイスター「お前には妻を奪われ、王を奪われ、娘を傷つけられた。今度は私が奪う番だ!!」


時が止まる。


アマノガワだけの時間がやって来た。


アマノガワ「極夜の怒りを思い知れ!!」


アマハラだった記憶を受け継いだアマノガワの神器から、魔力の弾丸が発射される。


無限。


永遠とも呼べるほどの弾丸が降り注ぎ、ゼルディアを貫いていく。


アマノガワ「僕の時間はここで終わり、あとはみんなに任せるよ。」


時が動き出す。


残ったのは体中に穴が開き、倒れるゼルディアという結果だけ。


止まった時の中ではアマノガワ以外動くことはできないのだから。




第三の羽が地に落ちた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ