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世界のためなら何度でも  作者: 社長
【【最終幕・後編1】】明けない夜に
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T125 第二の羽

ゼルディアの死体がどさりと地面に倒れ堕ちる。


誰もが息をのみ、その結末を見ていた。


極夜「まだ・・・終わってない。」


ゼルディアの体が突如膨張を開始する。


費えた命を修復するかの如く、ちぎれた体が再び元に戻る。


まるで誰かがゼルディアの体を治しているようだった。


その人物に名前を付けるとしたら・・・、


ゼルディア「世界」


ゼルディアがそういった。


世界の意思が、かつて原初の22の種族であった世界ワールドがゼルディアを生き返らせた。


修復されたゼルディアの体に6本の羽が生える。


そしてその羽が一つ地に落ちた時、ゼルディアは蘇った。


ゼルディア「世界が、俺を再びこの世にとどまらせたのか。」


ゼルディアは拳をぎゅっと握りしめた。


ゼルディア「どこだ、どこにいるんだ世界ワールド!!俺は・・・、お前に会うために・・・・・・、どこにいるんだ!!」


慟哭が響き渡る。


ゼルディアの声に反応するように、落ちた羽が甲高く共鳴し音を発した。


聖夜「おいおい、あと五回倒さなきゃゼルディアは消滅しねぇってことか?」


ミルド「申し訳ございません我が主、今の一撃で私はもうほとんどの力を使ってしまったようです。」


聖夜「いいや十分だ、お前ひとりで神を殺したんだ。大したものだ。」


ゼロ「体力を出し切らないと勝てない以上、戦力を分散する必要があります。ただ・・・、それで勝てるかどうか。」


ハジメ「おいおいおいおい、そういうことなら。」


セイギ「俺たちに任せるといい!!」


二人の間に割って入ったのはハジメとセイギだった。


かつて聖夜の親友であり、敵であり、仲間だった。


聖夜「・・・・・・。」


大丈夫か?なんて声はかけない。


聖夜は、二人のことを信頼しているから。


聖夜「任せていいか?」


信頼しているからこその言葉。


二人は親指をぐっと突き立てた。


一&セイギ「「任せろ!!」」


二人が戦場に立つ。


ハジメは愛銃『ブラックエンペラー』を取り出した。


ハジメ「よぉサタン、調子はどうよ?」


サタン「・・・良好だ。」


かつてハジメと契約していた悪魔の王、サタン。


ハジメが過去に乗っ取られたときには出現しなかった悪魔がハジメの呼びかけに応じて目を覚ました。


それは、絆が生み出した奇跡だ。


セイギは同じく乗っ取られていた天使、ガブリエルを確認する。


ガブリエルも過去の自分を取り払い、正気に戻っていた。


セイギ「すまないガブリエル、もう少しだけ無茶をしてもいいか?」


ガブリエル「・・・死んだら、罰として私と同じ天界に送るからね。」


セイギ「それは・・・、俺にとってご褒美だ。だが、死ぬつもりはない。親友が、聖夜とハジメがついているんだからな。」


ハジメは銃を、セイギは剣をゼルディアに向けた。


ゼルディアは臨戦態勢をとる。


ハジメ「穴だらけにしてやるぜ、神様よぉ。」


セイギ「これ以上、貴様の好きにはさせんぞ!!」


天使と悪魔、剣と銃が入り乱れる。


ゼルディアは羽を大きくたなびかせた。

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