T-113 終焉再び?
ベルゼブブが稼いでくれた時間の中、オルルと極夜は取り残されていた。
限りある時間、二人は頭をフル回転させていた。
極夜「僕のエクストラスキルが通用し無かった以上、僕自身が戦わないと勝てないのか・・・。」
オルル「わ、私も戦うよ・・・。極夜にばかり負担を掛けさせない。」
二人は武器を構える。
オルル「いざとなったら・・・・、終焉竜の力を使う。」
極夜「ダメだよ、その力を使ったらもう戻れなくなる。ほかの方法を・・・・・・。」
世界の命運は子供二人に任せられた。
それはあまりにも重い責任。
極夜の手はがたがたと震えていた。
オルル「極夜のさ、前世ってどんな人だったんだろうね。」
極夜「前世?あぁ、僕も以前乗っ取られそうになったけどゼルディアの息子なんだって。前世でも父さんの子供ってのは驚きだけど・・・・・・。」
気を紛らわせるための日常会話。
しかし、その言葉で極夜は何かを考え始める。
極夜「ゼルディアの・・・、子供?」
思い出した、自分の前世は神の息子だと。
そして乗っ取られそうになったあの時に感じた力を。
極夜「僕の本当の力・・・、もしかしてこのエクストラスキルの本当の力は・・・・・・。」
ドカ――――――――ン!!!!!!!
大地が割れる音と共にゼルディアが地獄から這い上がって来た。
手にはベルゼブブの腕、二人はベルゼブブの末路を知ってしまった。
ゼルディア「残り二人、ガキ二人に何ができる。あきらめて楽になれよ。」
極夜「
オルル「まだ・・・、まだ負けてない!!まだ・・・、まだ・・・・・・。」
ゼルディア「俺に女をいたぶる趣味はねぇんだぜ、なのにみじめったらしく勝てない戦いに挑んでよぉ。」
ゼルディアは右腕を構えた。
ゼルディア「だが、お前には少し興味がある。」
オルルは槍を握りゼルディアに突き刺した。
オルル「ブラックバッテリーセット!!モード:終焉!!」
しかし、簡単に避けられオルルは右腕で首を掴まれる。
ゼルディア「終焉竜、貴様は俺が死ぬ前に出てきたのか?それとも死んだ後に出てきたのか?お前の出自がわからん、だから気に入った。」
ゼルディアの右腕が光だし、オルルに注がれる。
ゼルディア「終焉の力とやらを使ってみろ。俺と戦わせろ、そして食わせろ!!俺はまだまだ強くなれる、さぁその力をよこせ!!」
オルルの体が変貌を始める。
抑えられた力を取り戻すように爪が肥大化し、翼が生える。
大地が悲鳴を上げ、空が紅く染まり始める。
終焉の前触れ、世界の終わりが再び始まってしまうのか。
しかし、それは一人の少年により阻止された。
白い雷を纏った極夜がぐったりとしたオルルを抱えている。
一体どうやったのか、それは神すらもわからない。
極夜「ゼルディア、決着をつけよう。」
ゼルディア「愚息が、身の程をわからせてやる。」




