T-101 真打登場
1F エントランス 【No.11】正義&【No.19】太陽
2F 大広間 【No.5】皇帝
3F キッチン 【No.13】死神
4F 会議室 【No.15】悪魔
5F 食堂 【No.2】女教皇
6F 客室 ???
7F 王の間 ???&【No.7】戦車(ゼルディア)
食堂を超えた先。
そこはまるでどこかの王様が暮らしていそうな部屋だった。
銀色で飾られた装飾にふかふかのソファ。
ここが戦場だということも忘れてくつろぎたいレベルだ。
だがそんな緊張感のない戦場で一人くつろいでいる人間が一人。
敵だ。
「あ、ども~。」
その敵は水色のきれいで長い髪を解かしている最中だった。
「だめでしょ、レディの身だしなみ整えてる最中に部屋に入ってきちゃ。
「あんたここが戦いの場ってことわかってるの?極夜もなんか言って・・・。」
「な、なんて美しいんだ・・・・・・。」
敵に見惚れていた極夜の足をオルルが思いっきり踏むことで現実に戻ってくる。
その隣で神妙な顔をするミルドとアマハラ。
「そうか、やはりここでくるか天之川。」
「僕のオリジナル・・・、僕よりも断然強い。」
その二人の表情を見て相手が只者ではないことを理解した。
「師匠、あの女の人はそんなに強いんですか?」
「うむ、奴は時間を操作する魔術を独学で生み出した。まさに最強の魔術師の肩書がふさわしい男だ。」
「じ、時間を・・・ってあの人男なんですか!?」
「そうだよ、見てみる?」
「ぜひお願いします。」
極夜はオルルによってひっぱたかれた。
いや、それよりいつ身支度を終わらせたんだ?
なぜさっきまでソファにいたこいつが今目の前にいる?
「し、師匠・・・・。」
「あぁ、あいつは今時間を止めた。ただそれだけだ。」
ゴクッと固唾を飲み込む。
「極夜、ここは僕にやらせてくれないか?」
アマハラが尋ねると同時にアマハラの体がこつんと床に落ちる。
まるで電源が切れたように動かなくなってしまった。
「自分同士で戦うってのもいいんだけど、僕としては感動する相手と戦いたいんだよ。君じゃ役不足だ。」
「そんな・・・。万全な状態なのは僕と師匠だけ、師匠は戦いたい相手がいるって言ってるしどうすれば・・・・・。」
「なら、私が相手をしましょう。」
先ほどまで静かだった下の階層から足音が聞こえてくる。
入って来たのは緑色の髪をした男。
他の誰でもない、魔術学園サンクチュアリの学園長でありオルルの父親。
アレイスターだ。




