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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第六章、死を司る偽神
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T-93 不平等を喰らう者

「さて、覚醒した貴様の力を見せてもらおう。」


死神の鎌がルドベキアの首を襲う。


「デス、受け止めろ。」


「無駄だ、かすりでもすればその腕事貴様は死ぬ。」


「それはどうでしょうね。」


デスは鎌をがっちりと掴んだ。


「死なないだと?」


ルドベキアのエクストラスキル、【死は皆に平等だ(デスフォーエブリワン)】は何事にも干渉されない腕。


干渉されないということは干渉できないということであり、本来であれば掴むことすら出来ない。


しかし今のルドベキアのエクストラスキルは覚醒している。


「私の覚醒エクストラスキル、【不平等を喰らう者(アンフェアイーター)】は相手からは干渉されない。そしてこの腕は概念さえも握りつぶす。」


デスは鎌を握りつぶす。


鎌自体は壊れないもののまとわりついていた死のオーラは完全に消失した。


「死という概念を握りつぶした……だと?」


死神は何度も即死魔術を鎌にかけるが反応しない。


鎌に魔術が定着しないのだ。


「これで勝った気になっているのか?」


鎌が変形する。


ガシャガシャと鎌先がどんどんと大きくなり、柄の部分がチェーンのように変化した。


「我が神器、鎌型神器ゲルトビャリオンは即死魔術などなくても十分生命を殺すことができる。」


ジャラジャラと鎖が伸びて鎌先がルドベキア目掛けて飛んでくる。


「デス!!」


その鎌先をデスが受け止めた。


「分離しろ!!」


鎌先が変形し、ロケットのように分離して飛んでくる。


鎌先がルドベキアの腕を貫く。


「うぐっ!!」


だがルドベキアはひるまない。


デスは鎌を捨てて死神を握る。


「ぐっ、どうやらこれまでのようだな。」


握る力がどんどんと強くなる。


骨の軋む音が辺りに響く。


「武人として最後に貴様と闘えたことを誇りに思おう。」


べキャッと死神は握りつぶされた。


「すみません、僕には成し遂げないと行けないことがある。だから先に進ませてもらいます。」








「うーん、死神(デス)も死んだか。」


ゼルディアは城の最上階で豪華な飯をもぐもぐと食べている。


「まぁ捨て駒だったしいいけどさ。もうちょっと頑張って欲しかったな。」


ゼルディアの隣にいた蝿の悪魔が立ち上がる。


「なんだ、お前の番はまだだぞ。」


「我慢できねぇんだ。俺様にやらせてくれよ。」


「まぁいいけど、負けたらどうなるかわかってるよな。」


「負けたらあいつらに殺されてるだろうよ。」


「それもそっか。ゼロ、片付け。」


「はいマスター。」


ゼルディアは不敵に笑っている。


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