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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第六章、死を司る偽神
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T-92 死の恐怖は皆に平等

神には2種類存在する。


生まれながらに神として世界を想像したゼルディア。


そしてそこから生まれた純粋では無い偽神(ギシン)


死神は偽神である。


偽神でも神としてのプライドはあり、神器を扱うことを許可されている。


ゼルディアが異常すぎるだけだが基本的に純粋な神と偽神の実力は同程度。


つまりルドベキアが今対峙しているのは本物の神と同等なのである。


ルドベキアの足はまだ震えている。


人は死の恐怖を感じると自然と体が硬直してしまう。


人間が本物のナイフを振り回すと腕が妙に強ばるのと同じく、どれだけ強い人間であろうと死の恐怖には勝てないのだ。


「デス、どうやらあいつも君と同じく死を司るらしいですね。」


ルドベキアはエクストラスキルで出現した腕 (デス)にそう言う。


ルドベキアは血を吸ったものの魂を自分に保存することができ、その魂の存在的な混沌(カオス)を自分の力として使うことが出来る。


しかしその力も先日のオルルとの戦いでなくなってしまった。


「なら私の混沌(カオス)を使わせていただきます!!」


あたりの空気が重くなる。


「ぬぅ、これは大気中の魔力が無くなったのか。」


「これが私の{邪悪の混沌}クリフォト。辺りにある魔力を全て消すことが出来る。」


「あんたそれ体質だって……。」


「あぁ、あれ嘘です。」


バリアの外からオルルがルドベキアに噛み付こうとする。


「これで即死の魔術は使えなくなったでしょう。」


「たしかに魔術は体内と大気中の魔力がないと使えないな。」


バキバキと何かが壊れる音がする。


空間が壊れるような音。


「我もエクストラスキルを使わせて頂こう。【時間再生】、空間に影響する全ての効果を打ち消す。」


「そ、そんな馬鹿な!!」


エクストラスキルは魔力がなくても発動できる。


【時間再生】により大気中の魔力が戻ってしまった。


「これで魔力が使えるな。」


鎌に再びどす黒い死がまとわりつく。


「打つ手なしかな?それか貴様もエクストラスキルが覚醒するのか?」


「……、どうやらそのようですね。」


「ぬっ?」


ルドベキアの体のうちから熱い想いが具現化する。


六本指のデスが光り輝く。


聖なる光が辺りを祝福する。


「やはり覚醒はヤツの影響か。」


死神は極夜の方を見る。


正確には極夜の心を見ていた。




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