T-88 2F 大広間
ゲッケイジュは力を使い果たしたのかその場に倒れる。
「ゲッケイジュ!!」
極夜が急いで介抱する。
「ちょ、ちょっと力を使いすぎたかも.........。」
「それより覚醒エクストラスキルなんてすごいよ!!どうやって使えるようになったの?」
「.....それが分からないんだ。」
「分からない?」
「変な人の声が聞こえて息子を助けてくれって.....、それ以外が思い出せないんだ。」
「恐らく主だろうな。」
「主って父さんのこと?」
「あぁ、主がゼルディアなんぞに呑み込まれていなくなるわけが無い。きっとどこかで私たちを助けてくれているんだ。」
「父さんが.........。」
極夜は思わずにやけてしまう。
大好きな父親がいつも自分たちを見守ってくれていると感じると頼もしくて仕方がない。
「とにかくここで道草を食っている場合じゃない、次のフロアに行こう。」
ルドベキアにそう言われ、一同は次の階へ向かった。
2F 大広間
二階に上がると先程の正義と同じく男が待ち構えていた。
「正義は死んだか。」
男は立ち上がる。
「じゃあやるか。どいつから風穴空けられたい?」
男は銃を取り出した。
銃からは何やらどす黒いオーラを感じる。
「私が行く。」
オルルが手を挙げた。
「女?」
「女で悪い?」
「言っとくが俺は女でも容赦なくぶち抜くぜ。」
オルルは槍を構える。
「最初から全力で行く!!」
バッテリーを闇にチェンジし、突進する。
「.....ふひっ。」
男は不気味な笑みを浮かべ銃を発射した。
鍛えられたオルルに銃弾を避けることなどハエをたたき落とすのと同じくらい簡単だ。
サッと避け男に槍を刺す。
「おぉ、効くぅぅ。」
男は槍を殴るように弾き、拳を食らわせる。
「うっ。」
オルルは怯むことなく槍を何度も突き刺す。
しかし男は受け流してはカウンターを食らわせる。
「やるねぇ。」
先程までは槍を防いでいた男が急に別の場所に飛び移る。
そしてどこからか飛んできた銃弾をオルルは避けれなかった。
「いったぁぁ!!」
腹から血がドバドバと出る。
「痛そ〜。」
男の銃がリボルバーへと変形する。
そして続けざまに銃を撃つ。
オルルは素早く避ける。
だが、その銃弾は空中で跳弾しオルルを貫いた。
「な、なんで!?」
「俺の銃は普通の銃じゃねぇぜ。それに俺の種族は英智武器、武器の使い方は俺がいちばんわかってんだ。」
オルルは驚愕する。
「俺は【No.4】皇帝だとか魔王だとか言われていた。よろしく頼むぜ嬢ちゃん。」




