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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第一章、全ては平等な世界のために
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T-73 死は皆に平等だ

オルルは心臓を抑えながら槍を構える。


「辛いならやめましょうか?」


「……それも...嘘でしょ。」


「えぇ、嘘です。」


ルドベキアは懐から赤い液体を取り出し、一気に飲む。


「あぁこれですか?気にしないでください、信者の方々の血液です。私吸血鬼ですので血がないと生きていけないんですよ。」


口元に着いた血を拭い、ボトルをポイ捨てする。


「どうしたんです?早く攻撃しないと神成極夜くんが死んでしまいますよ。」


「ふぅふぅ……、だいぶマシになったわね。」


「おや、もう克服しましたか。魔力が少ない人はたまーに克服してしまうんですよね。」


ルドベキアは長い針を何本も取り出す。


「針?」


「私の武器です、こうやって投げて使うんですよ。」


ドスッ


オルルの腕に針が刺さる。


目で追えないほどの速さで投げられた針は オルルの右腕に深く刺さった。


しかしオルルは悲鳴ひとつあげずに静かに針を腕から抜いた。


「あいにく私は左利きなの。」


「そういう問題ではないのですが……、その針かなり痛いはずですよ。」


「えぇ、かな〜り痛いわ。」


そういうオルルの右腕からは血が一滴も流れていない。


「終焉竜の力の1部持ってきちゃった見たいね。」


ルドベキアの額に血管が浮き出る。


「忌々しい……あの竜の力か。」


ルドベキアの背中からなにかおぞましい物体が浮き出てくる。


それは腕だ。


親指、人差し指、中指、薬指、小指、そしてもうひとつの親指の着いた計六本の指を持った巨大な腕がルドベキアの背中から生えてきた。


「エクストラスキル、【死は皆に平等だ(デスフォーエブリワン)】。この腕は神の作った世界を否定する、何者にも干渉されない腕だ。名前が長いので私は愛情を込めてデスと呼んでいます。」


デスと呼ばれたその腕はまるで一体の生物のようにその大きな手のひらで空気を掴み、握りつぶした。


パンと大きな音とともに爆風がオルルを襲う。


あらゆるものに干渉されない、つまり空気や重力、物理にも影響を受けない。


「エクストラスキルねぇ……、持ってるのが羨ましいわ。」


エクストラスキルは先天性後天性の2種類があり、遺伝で移るものと努力によって獲得できるものがある。


オルルはオルクジャナスに持っていかれたためエクストラスキルを持っていない。


「でもね、私をただの一般人と思わない事ね。」


オルルは左手だけで槍を持つ。


そしてその槍に赤色のバッテリーのようなものをセットした。


『ブラックバッテリー・ダークセット完了。』


機械音声が鳴ったあと、槍がより一層黒くなる。


「私の体質の前で動く武器……、魔力を使わない人造神器?」


「これは私の師匠、ミルドさんが作ってくれた人造神器。【黒葬】ドグマ=オルローラ。バッテリーで属性が変わる槍よ。」


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