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世界のためなら何度でも  作者: 社長
終焉の章、悪夢再び
348/455

T-67 オルルとオルクジャナス

扉が開くと目の着いた巨大な手のひらが出現する。


『警告、別世界の神がこちらの世界に干渉しようとしています。門を閉じることを推奨します。』


またこの警戒音だ。


極夜は無視する。


「長いからゾルって呼ぶけどゾル、あの子を傷つけずにクリスタルを破壊して。」


「王よ、目の前にいるのは竜ですがあの子とは?」


「説明すると長くなるけどあの竜の人格の1人に大切な人がいるんだ。だからその子を傷つけずに悪の人格だけを倒して。」


「私を力を使えるのは王の今の力量では5秒ですよ?これはまた無理難題を……、しかし王の頼みならこのゾル=エグ=カルナ誠心誠意を持って命令に従います。」


ゾルはもう片方の手を出現させる。


「やれるだけはやってやりましょう。」


ゾルはその大きな手で終焉竜を握りつぶした。


「握りつぶしちゃダメだよ!!まだオルルが中にいるのに!!」


「ご安心ください王よ、私が握りつぶしたのは悪の人格だけです。なので今のでかなりあの竜は弱体化したでしょう。」


「ほんと?ありがとうゾル!!」


「前日お会いした時と随分様子が違いますね、ですが私がこの世界にいられるのはここまでのようです。後は頑張ってください。」


ゾルはスーッと門の中に戻って行った。


終焉竜は狂乱したようにブレスを辺りに吐きまくる。


「あの異界の神とやらがやってくれたようだな。後は極夜、お前がやってみろ。」


「わかった師匠!!」


極夜は剣に赤いバッテリーを差し込む。


『モード、エアに切り替えます』


極夜は剣の力を使って空を飛ぶ。


終焉竜は絶えず苦しみもがく。


「大丈夫だよ、僕がそばにいるから。」


極夜はクリスタルにそっと手を触れた。












「うぐぁ!!な、なんだこれは!!」


終焉竜の中では鎖で繋がれたオルルとオルルに瓜二つ、だが肌が真っ黒の終焉竜の悪の人格であるオルクジャナスがもがき苦しんでいた。


「全身が……握りつぶされる!!」


オルクジャナスは血反吐を吐く。


「きっと極夜がなにかやってくれたんだわ。おかげであなたの力が弱まって鎖も簡単に引きちぎれる。」


バキンとオルルは鎖を引きちぎる。


「ぐっ……、いいのか!!力が欲しくないのか!!私の力がなければお前はただの魔力量が異常な足でまといの少女、自分を守る力すら失うんだぞ!!」


オルルはフッと鼻で笑う。


「私には守ってくれる王子様がいる、だからそんな世界を滅ぼすような危険な力なんてお断りよ。


「このクソガキがァァァァァァァァ!!!!!」」


オルクジャナスはなけなしの力を振り絞りオルルに手を伸ばす。


しかしその真っ黒な手は剣で切り落とされた。


「ほら言ったでしょ、王子様が助けてくれるって。」


オルクジャナスの手を切り落としたのは極夜だった。


「オルル、心配したよ。」


「ありがとう、私の王子様。」


2人は再会を喜びあい抱きしめ合う。


「かみなり……きょくやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!きさまさえいなければ、きさまさえいなければ!!!!」


「行こうオルル。」


最後にオルルはオルクジャナスの頭に思いっきりパンチを食らわせる。


「これはパパのぶん!!」


極夜はオルルの手を引いて光り輝く出口へと向かった。


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