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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第六章、カギと記憶
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T-56 ふたつのカギ

「なんでその姿に......まさかあのゴーレム!!」


デスペラードは盾を構えてじりじりと近づく。


その瞬間チャージもなしに極夜はレーザーを放った。


デスペラードは盾だ無効にしようとする。


しかしレーザーは盾を貫通し、デスペラードの肩を貫いた。


「うぐっ!!」


盾に外傷はない。


レーザーが意図的に盾だけをよけたのだ。


「そんなのありかよ。絶対防御だぞ......。」


デスペラードは箱から一枚の包帯を取り出し、目を覆うように顔に巻き付けた。


「ババア、力借りるぞ!!」


デスペラードがそういうと包帯から声が発せられる。


『記憶のカギは2つ。一つは【No,ナンバー】と【二つ名】、もう一つは【役割】と【真名】。俺のNo,(ナンバー)は16、二つ目の名は【神越の巨塔】』


包帯の声は続けて詠唱する。


「さらに二つ目のカギ、彼の真の名は【タワー】。役割は【神の抑止力】」


詠唱が完了するとデスペラードは蜃気楼に包まれる。


極夜は構わずレーザーを放つが蜃気楼にはじかれる。


その蜃気楼はまるであらゆる攻撃にびくともしない【塔】のようだ。


そして蜃気楼が晴れる。


そこには先ほどと変わらない目に包帯を巻いたデスペラードが立っている。


しかし包帯は涙でぬれていた。


しきりに「思い出した」とぶつぶつつぶやいている。


そんなデスペラードに極夜はレーザーを浴びせる。


しかしレーザーはデスペラードの体にあたったとたん霧散した。


まるでさっきの【盾型神器】ヲガノフにあたった時のようだ。


「これは俺の()()()エクストラスキル、【神越の巨塔(バベル)】の力。自分の体を契約した神器に置き換えるんだ。」


デスペラードは極夜に近づく。


()()お前にはわからないとおもうけどあの詠唱は前世の記憶をよみがえらせるためのものなんだ。一つ目のカギは力を、二つ目のカギは記憶をよみがえらせる。」


デスペラードはさらに近づく。


極夜はそれに反抗するようにレーザーを無数に放つ。


しかしレーザーは体を貫通せずはじかれる。


「いったん冷静になろうぜ。」


デスペラードは自分の右手を極夜の口元に当てる。


するとガクンと極夜は倒れこんだ。


「強力な鎮静作用のある【毒型神器】ニョロノフを右手に再現した。しばらく動けないだろう。」


デスペラードはまたタバコに火をつける。


「.........。」


デスペラードは極夜に近づこうとしたゼロに【弓型神器】ペルメアを放った。


矢はゼロの体にあたると霧散した。


「お前の、いやお前らのたくらみは読めてんだよ。」


「......、そうですか。」


ゼロはすっと極夜から離れる。


「まあいいでしょう、今の開放で私の目標は達成されました。私は国に帰りましょう。」


「最後に忠告だ、二度と俺の()()に手出すんじゃねえぞ。」


「ふふっ、怖い怖い。」


ゼロはそう言い残すとスッとどこかへ消えていった。

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