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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第二章、移動要塞シャングリラ
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T-41 【全ては王のために】

極夜に土下座した男、移動要塞シャングリラの国王ホロウ=ゼルトマンはグラトニアスの城に呼び出された。


「今回の件に関しましては全て我が国の、そして私の息子の責任です。本当に申し訳ください!!!!」


ホロウは椅子から降りて土下座する。


結衣もあまりの土下座におろおろとしている。


「頭を上げてください。結果的に被害は出ていませんし。」


「それでもそちらの国の王子に手を出してしまったことは事実です!!」


終始平謝りのホロウ。


本来国王というのは国の象徴であり、国民のため自身のプライドのために滅多に頭は下げない。


それも土下座なんてもってのほかだ。


それほど自分の息子が起こしたことを真摯に受け止め、謝罪しているのだろう。


「とりあえず形式的にですが示談金として5億ルピアで事を治めましょう。」


「そ、そんな少額では私の立場がありません。もう少し値段を上げて50億ルピア支払います!!」


「そ、そんなにいらないです!!」










結局その後、20億ルピアの示談金で極夜が襲われたことは無かったことにされた。


そして一つの忠告を残してホロウとネルドは去っていった。


その忠告とは、


「くれぐれも気をつけてください。あの強大な力を欲する国は他にもいるでしょう。」


その言葉を噛み締め、極夜は今日も剣の鍛錬に勤しむ。


「そういえば師匠、なんで僕の剣のバッテリーなんか持ってたんですか?」


「修行中によそごとを話すとはなかなか肝が据わってるな。」


「いてぇ!!」


小石を額にぶつけらる。


「……その剣は主人あるじの作った剣だ。」


「僕の父さんが?」


「あぁ、主人に自分の武器があるのになぜ作るのかと聞いた時には答えてくれなかったがな。その時主人にバッテリーを作ってくれと頼まれて作っていたから持っていた。」


「ねぇ師匠は言ったう何者なの?そろそろ教えてくれてもいいでしょ。」


「…………絶対誰にもいうなよ。」


骸骨は重い腰を上げる。


「私の名はミルドと言う。七代目剣聖の魂を主人(神成聖夜)によって竜骨に吹き込まれたスケルトンだ。」


「ミルドって……父さんの墓の隣にあった墓に書いてあったような。」


「実際に一度死んでいる。だが私の覚醒したエクストラスキル、【全ては王のために(オールフォーキング)】によって再びこの世に生を賜った。」


「【全ては王のために(オールフォーキング)】?」


「この力は1年の誤差があるが王が生きている限り何度でも生き返ることができる。よって死んだ一年後に生き返ったのだ。」


「じゃあなんで師匠のお墓が立ってるの?」


「それは……、ちょうど生き返って妻に会いに行こうとしたらまさかの一周忌でな。皆わんわんと泣いてたからちょっと出にくくてな。」


「師匠って意外とポンコツ?」


「骨だけにな。」


「さーて剣の修行の続きしよ。」


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