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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第二章、移動要塞シャングリラ
321/455

T-40 魔門

毒に侵されながらもふらふらとネルドに近づく。


「爆発だかなんだか知らないけどその体で俺に勝てんのか?俺にはシャングリラ5Wもあるし【闘う蝿達】もぴんぴんしてる。勝ち目はゼロなんだよ。」


「……一網打尽。」


柄を力強く握り、どろどろと粘性を持った液体を蝿達に振りかける。


ボボボン!!!


蝿達は爆発するがまた次の蝿達が道を塞ぐ。


毒で目が霞む。


「ほんっと厄介だな毒って。」


極夜は再びバッテリーを変える。


赤いバッテリーは中でコポコポと音を立てている。


『バッテリーチェンジを確認。』


今度は刀身が紫色になる。


『レッドバッテリー・ポイズンに移行します。」


そしてバッテリーが変わったカラクリに自身の血を流し、注射器を取り付ける。


注射器といっても針が露出していないタイプ(例えるならAPEXのオクタンの興奮剤のような形)だ。


そして数秒で注射器に何かの液体が充填され、極夜は躊躇なく腕に注射器を突き刺した。


「うぐっ……、ふぅ。」


青ざめていた顔が元の血色のいい顔に戻っていく。


「解毒された!?」


「ポイズンのバッテリーは毒を出すこともできるし毒の抗体も作ることができる。本当に便利な力だ。」


再びバッテリーをエクスプロードに交換する。


「くっ、刺しまくれデュエルフライ!!」


ブスブスブスと針が刺されて毒が注入されるが抗体のできた極夜はズンズンと前に進んでいく。


「くそっ、【闘う蝿達(デュエルフライ)】総動員でこいつを止めろ!!!!」


右手から大量の蝿が放出され、蝿達は極夜に群がる。


しかし、



ボボボボボボボボボボボボ!!!!!!!!!!



極夜は自分ごと爆発させて蝿を蹴散らした。


「でもまだだ、シャングリラ5Wがある!!」


ネルドは足掻くようにシャングリラ5Wで自分を守ろうとする。


「それ、魔力で操ってるんだね。」


極夜はバッテリーをいつもの緑のものに戻し、刀を少しだけ抜く。


白雷流絡繰抜刀術ハクライリュウカラクリバットウジュツ三式サンシキ、」


カラクリの鞘の中でバッテリーが消費されて不思議な力が刀身に宿る。


「『魔門』!!」


スパッと極夜の剣が宙を切る。


すると先ほどまで浮いていたシャングリラ5W全てが一斉に地面に落ちた。


「な、は!?」


「魔門はバッテリーの電力を使って『魔力』だけを切る技。そしてこれで君を守る盾はなくなった。」


「ままま待ってくれ!!俺は国王の息子、俺を殺せば外交問題になるぞ!!」


「そっちが先に手を出してきたんじゃん。」


「わかった、金なら払う。いくら欲しい?好きなだけやる!!」


「別に金なら父さんの備蓄で腐るほど持ってるし。」


「そ、それに人を殺すなんて物騒なことしていいのか!?」


「…………フッ。」


極夜は鼻で笑う。


「人の命取ろうとしてた奴がそれ言うの?」


そんなやりとりをしていると上空の裂け目からまた人が出てきた。


出てきたのは男でとてもガタイが良い。


「こんのばかもんがぁぁぁぁぁ!!!!!!」


男の唐突なゲンコツがネルドに炸裂する。


衝撃でネルドは地面に埋まり、気絶した。


というより死んだんじゃないのか?


「君がこのゴミと戦っていた者か?」


「え、あ、はい。」


すると男は地面に突き刺さる勢いで土下座した。


「うちのバカ息子が申し訳ない!!!!!!!!!!」


息子?


え、王子の父親ってことは……。


「申し遅れた、私はホロウ=ゼルトマン。移動要塞シャングリラの国王だ。」


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