T-39 バッテリーチェンジ
「な、なんだそれ。」
「クックック、俺のエクストラスキル【闘う蝿達】。僕の右手を巣にして思うがままに操ることができる1万体の機械の蝿さ。」
蝿達はネルドの周りに集まり、円を描く。
「隊列を組め。」
ネルドの号令に素早く隊列を組む。
「一番隊、突撃!!」
ブワっ!!!!
蝿達が一斉に極夜に群がる
そして蝿達は極夜の肌にブスリと針を刺した。
「いって!!」
「クックック、刺されたな。」
極夜の視界がブレる。
「な、なんだこれ。」
「そいつらには毒が入ってるのさ。刺されまくったらやがて致死量になって死ぬぜ!!」
極夜は膝をつく。
頭が痛み、足腰に力が入らない。
「くっ、くそっ!!」
極夜は剣を掴んでネルドに襲いかかるがシャングリラ5Wで防がれた。
「無駄だぜ、お前はこの俺の機械達に傷一つもつけられねぇ。」
極夜に広範囲を巻き込む魔術が使えれば蝿達は対処できただろう。
しかし極夜の魔力は0。
どうあがいても魔術は使えない。
「小僧。」
骸骨が極夜に赤色の何かを数個投げる。
それはカラクリのバッテリーだった。
「バッテリー?」
攻撃が当たってないのでバッテリーの残量はまだまだあるのだが。
しかしこのバッテリー色が赤色だ。
本来のバッテリーは緑色なのだが骸骨が投げたのは赤いバッテリー。
中で小さな破裂音が絶え間なく聞こえる。
「なりふり構ってらんないな。」
極夜はカラクリの電池交換ボタンを押す。
するとガチャンと剣が折れて排熱と共に緑色のバッテリーが排出された。
そして赤いバッテリーを差し込み、剣をもとに戻す。
すると
『バッテリーチェンジを確認。』
システムメッセージのようなものがカラクリから聞こえると、剣の色がオレンジ色に光出す。
『レッドバッテリー・エクスプロードに移行します。』
すると、剣からオレンジ色の液体がこぼれ出した。
「汁?」
液体が地面に溢れる。
すると、
キュィィィィィィィィィン、ボン!!!!!!!!!!
けたたましい音ともに爆発した。
直近で食らったはずの極夜には傷ひとつない。
「僕には効かない爆発なのか?」
剣を振り、液体を飛ばす。
すると付着した場所がボボボンと爆発して地形が少しえぐれた。
しかしさっきほどの威力ではない。
「……柄を掴む力で爆発をコントロールできるのか。」
極夜は柄をグッと力強く握る。
「カラクリ、やっぱりすごい剣だ。」




