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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第二章、移動要塞シャングリラ
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T-37 移動要塞

移動要塞シャングリラ。


それは巨大な竜の背中に経った王国であり、国際連合から正式に国と認められた王国である。


人口は5000万人ほどであり、機械産業が発展している。


中でも目を引くのは機動部隊と呼ばれる軍団。


彼らは皆特殊な訓練を受けており、サイボーグと呼ばれる人間の臓器などを機械に置き換えてより強くなった人間で構成されている。


しかし一番強いのは国王の息子、ネルド=ゼルトマン。


ゴーレム鍛治師(ゴーレムを作る職人)の家に生まれ、幼少期からゴーレム作りの才能があった。


中でも得意なのは魔術で動く魔導ゴーレムではなく、電気エネルギーで動く機械ゴーレムの作成だった。


そしていつしかゴーレムではなく機械の方に目が移り、機械を愛するあまり自らの一部までも機械にしてしまった。











「…………。」


「もう終わりか?」


極夜は骸骨にボコボコにされていた。


「剣と心を通わすには苦楽を共にするのが一番、じゃからボコボコにしたんだが不味かったか?」


「まずいに決まってるでしょ…………。」


手足はひしゃげ、折れかけ寸前。


頭は使いすぎてショートした。


「いくら追い込むからって弟子の腕折るなんて酷いですよ。」


「私は弟子は取らんと言ってるだろ、それにまだ折れてない。」


骸骨は極夜の腕に手をかざす。


すると俺かけの腕はみるみる内に回復した。


「え、これって神聖魔術!?」


神聖魔術とは人体の回復を司る魔術。


原初の魔術である『白魔術』を色濃く引き継いでいるため、神聖な職業の人間のみが覚えることを許される。


例を出すととても大きな影響力を持つ宗教の『教主』や、剣のあり方を説き剣術を広める『剣聖』などがそうだ。


申請という名前だけあってアンデットなどに使うと浄化されるはずなのだが目の前の骸骨は平気で使っている。


「骸骨さんって何者なんですか?」


「さあな。ほら、治ったぞ。」


極夜はグルングルンと腕を回す。


一切の違和感はない。


「さ、これで修行の続きをできるな。」


「お、鬼だ。」


「…………さぁ次の修行だ。上を見てみろ。」


骸骨が上空に指を指す。


するとパリパリと小さい次元の裂け目のようなものができていた。


「どうやらお客さんのようだ。」


裂け目から出てきたのは三人の男。


内二人は5m級のロボットだ。


「やぁやぁやぁ、初めましてだね。」


ゾワっとした空気に思わず身構える極夜。


「師匠、これって?」


「師匠じゃないと言ってるだろ。此奴、どうやら他国からの使者らしいな。」


男はニヤリと笑う。


「俺は【機械に堕ちた者(マシンリラクサー)】ネルド=ゼルトマン。《移動要塞シャングリラ》国王の息子だ。」


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