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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第七章、終焉の力
311/455

T-32 なくなった港

「は、離してよ!!」


四つ腕と極夜が交戦している最中、オルクジャナスは縄で縛られていた。


「おかしいな、そろそろ船が来る頃なんだが。」


「あぁ、そういやさっきエンジントラブルで少し遅れるってLINEでいってたぞ。」


「まじか、追っ手が来ちまったらどうすんだよ。なんであの『膨大な魔力を持った娘は頂いた』って紙置いてったんだよ。」


「しょうがないだろ、教主様の趣味なんだから。」


男達はわいわいと船を待っている。


「こいつって帝国側に売られたらどうなるんだろな。」


「さぁ?実験材料にするために四肢切断でもすんじゃないの?」


「ひっ!!」


オルクジャナスは恐怖で震え出す。


「だったらさ、暇だしこいつ輪姦マワそうぜ。」


「お、いいねぇ。」


男達はジリジリとオルクジャナスに近づく。


「や、やめてっ!!」


「い〜や、辞めねぇよ。」


「ぶふふ、この顔すげぇそそるわ。」


男の手がオルクジャナスに触れるその手前でオルクジャナスの頭に声が聞こえた。


『力から逃げるな。』


「……お父さん(アレイスター)、ごめんなさい!!」


その瞬間、



ボッ



港の小屋が消滅した。


いや、港自体が消滅したのだ。


「お、オルル!!」


海に落ちたオルクジャナスを極夜が泳いで助ける。


が、


「俺泳げないんだった!!」


極夜は極度の金槌カナヅチだった。


「た、助けてぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」


極夜の情けない声があたりに響き渡る。


それを上空でゲッケイジュとアマハラが写真を撮っていた。


「いや助けろや!!」






「ふー、助かった。」


『ちょ、錆びるって!!僕の体錆びるって!!!!』


アマハラは極夜に水に沈められていった。


そして隣では次はお前だと言わんばかりの圧をかける極夜に怯えるゲッケイジュが。


「それにしてもオルルはまだ目覚まさないのか。」


『しばらく目覚めないと思うからとりあえず病院まで運ぼう。』


アマハラはアームでオルクジャナスを担ぐ。


そして極夜からの報復が怖いのかゲッケイジュは一目散に逃げ出した。


「ねぇアマハラ、あれって。」


『間違いないね。あの港が消し飛んだのは【終焉竜】の力だ。』

















「…………ルド。」


『聞こえている、それでどうだ?」


「間違いない、あの力の反応はまさしく【終焉竜】の力だ。」


『良くやった。引き続き監視を頼む。』


「了解。」


人影は携帯電話を切る。


「……【終焉竜】オルクジャナス、最凶最悪の生物。魔力量は底が見えない、か。」


人影は男女どっちつかずの声でため息を漏らす。


「見た感じは普通の女の子なんだけどな、彼女がいればそれだけの人が苦しむ。だからこれは仕方のないことなんだよ。全ては『平等で素晴らしい世界ワンダーネバーガーデン』のために。」



















第一幕、夜が明ける 完




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