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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第七章、終焉の力
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T-30 白い雷

極夜は港に降り立つ。


手に持っていたカラクリは色が黒く変色し、不気味に歯車がギチギチと音をたてている。


「へ、どうやったかわからないがまた沈めればいいだけだろ!!」


四つ腕の腕が肥大化し、金色に輝き出す。


「《金剛ラッシュ》!!」


先程極夜を海に沈めた一撃をくりだす。


今度は頭を狙い、確実に殺しにかかっている。



ガチリ



歯車の音がしたその瞬間、極夜はラッシュを全て紙一重でかわし始めた。



「こ、こいつ見えてるのか!?この金剛ラッシュを!!」


当たらない。


一撃も極夜に拳が当たらない。


一式(イチシキ)、《白雷眼ハクライガン》。」


この技は剣を使っての技術スキル、剣技の一つ。


魔力を使うものと使わないものがあり、進化した《白雷機剣》絡繰カラクリの剣技は全て持ち主である神成極夜に対応して魔力を一切使わず、剣の内部バッテリーを消費する。


その力は全て一級品。


低く見積もっても今の極夜のランクはA+だろう。


「その眼使えばランクはA+ってとこか。でもな、S-の俺には敵わないんだよ!!秘技、《金剛銃ゴールデンライフル》!!!!」


四つ腕を収縮して一気に放つ四つ腕の必殺技。


A+とS-は文字だけ見れば近く見えるがその力の差には圧倒的な溝がある。


いくら剣が強くなろうが圧倒的な力には勝てないのだ。


しかしそれが普通の剣ならの話だが。


「二式、」


極夜は抜刀の構えに入る。


それに合わせて先ほどまで大剣を少し小さくしたような見た目だったカラクリはみるみる長太刀へと形を変えていった。


そして《白雷眼》で全てがゆっくりに見えた世界で呼吸を整え、すべての力を溜める。


極夜の中に長い静寂が訪れる。




今だ。




「《次元斬》。」


長太刀が鋭い音を立てる。


極夜に拳は当たっていない。


しかし、四つ腕に傷は見られない。


「へ、へへっ。俺の拳は外れたがお前も外れたみたいだな。」


「1。」


「は?」


「2。」


極夜はカウントダウンを続ける。


「3。」


「な、なんのカウントダウンなんだこれは!!」


「4。」


「て、てめぇぇぇぇぇ!!!!!!」


四つ腕は怒り狂い極夜に襲いかかる。


しかし残念、時間切れだ。


「5。」



シュパァァァァァァァン!!!!!!!!



一太刀。


四つ腕の体は横に真っ二つにされた。


「え?」


極夜に動いた気配はない。


先程の次元斬で切った斬撃が遅れてやってきたのだ。


ドサリと四つ腕の上半身と下半身が地に落ちる。


驚くことに血は一滴も垂れない。


そしてまだ意識がある四つ腕に向かって極夜は冷たくこう言い放った。


「さようなら。」


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