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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第七章、終焉の力
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T-28 四つ腕

「剣だぁ?この俺に聞くわけないだろガキが!!」


さっきより拳が速くなっている。


間一髪拳をかわす。


「ちょこまか逃げやがって!!」


ぶんぶんとデカイ腕を振り回しているが僕には当たらない。


この男は強さ的にはBランク。


Aランクと戦った僕の敵じゃない。


ただ致命打を与える手段がない。


夜明けはもう来ないデイブレイクノットカム】は感情が昂らないと発動しない。


光と戦った時は僕の中で最高の英雄であり憧れだった父を侮辱されたから『怒った』。


しかし今僕の中には怒りの感情は湧いてこない。


アマハラ達から聞かされたオルルがめちゃめちゃ強いと聞いてもしかしたら助かるのではないかという考えがあるからなのか。


エクストラスキルは機能しない、魔術は元々使えない、今使えるのは剣だけ。


でも相手もなかなかの手練れ、そう簡単に攻撃は通らない。


「ふぅー、なかなかしぶといガキだな。なら少し本気出すか。」


男が深呼吸し体全体に力を入れ始める。


すると背中から2本の腕が生え始めた。


そして全身がバキバキと変形していく。


「ぶふぅぅぅぅぅぅぅ。俺は【破壊神】ゾル=エグ=カルナを崇拝する《四つ腕》のダイダロス。Aランクの犯罪者だ。」


「犯罪者でも入れる宗教なんかあるんだね。」


「犯罪者だから神の教えを乞うたわけじゃない。神がそう言ってるから俺たちは破壊するんだよ。全て壊せばゾル=エグ=カルナ様はお喜びになる。だから壊した、街も、人も、何もかもな。」


「ふーん、しょうもない神様だね。」


「あ?」


僕は剣を構える。


「くだらないんだよ。その神の教えも、あんたの存在も。」


「ゾル=エグ=カルナ様がくだらないだと?」


「何かを壊せば救われる?条件下じゃないと救ってくれない神様なんて全能でもなんでもないじゃん。すごい神様なら全人類救ってくれるでしょ、でも教えを守る人じゃないと救えないんだよね?それって全然すごくないじゃん。」


「き、貴様ぁぁぁぁぁ!!!!!」


四つ腕は怒り狂う。


これで相手は冷静さを失った。


「後悔させてやる。この俺の《金剛魔術》でな。」


四つ腕の体が金色に輝き出す。


いや輝いているだけじゃない、どんどん体が固くなっている。


「この状態になった俺のランクはS-ランク、お前は終わりだ。」






ガチャン


僕の剣の奥底で何かが動いた音がした。



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