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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第四章、数多の強者の影に居る
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T-14 剣の道

「す、すごい。」


圧倒的な力量差。


おそらくこの人は、いやこの方は世界で一番といって良いほど強い。


「骸骨さん……。」


「なんだ?」


「僕を弟子に


「断る!!!!」


「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」


僕の勇気を出した一言はバッサリと断られた。


「な、なんで……。」


「だって弟子とかめんどい。」


ごもっとも。


「だがその心意気は伝わった。剣の道はまず開花から、剣魂を授けよう。」


「剣魂?」


「剣魂とは剣の道を歩んだ先人、剣神から受け継がれていく魂のようなもの。それを授かったものは剣の才能が開花すると言われている。」


ぽわんと白い光が剣影さんから出てくる。


光はスーッと僕の胸の中に入っていった。


「でもこんなにすごいものを貰ってもいいんですか?」


「いいんだ。坊主は強いからな、それに心の奥底に優しさが見える。それに…………まぁただの気まぐれだ。」


骸骨さんはカランコロンと再び次元の門に歩いていく。


「諦めなければ道は途切れん。坊主、頑張れよ。」


骸骨さんは父さんの墓から消えていった。


突風のように現れ、去っていくその姿が頭から離れなかった。








「剣の道………。」


「どったの極夜。」


「あぁ、オルル。剣の道ってなんだろって思ってさ。」


「剣の道?私は魔術しかできないからわかんないや。」


「月ちゃんは?」


「僕もわかんない。」


あれから数日が経った。


僕ら三人はさらに仲良くなった。


ちなみにオルルはオルクジャナス、月はゲッケイジュ(月桂樹)のあだ名だ。


「そういえばうちらのクラスのドッコイがAクラスの奴とまた揉めたんだって。」


「また?Aクラスに勝てるわけないのに。」


ドッコイはこのCクラスのクラスメートだ。


Aクラスのことをよく思っていなくてしょっちゅう揉めて負けている。


「あぁ?そりゃ俺に言ってんのか?」


噂をすればドッコイが僕たちのところにやってきた。


「お前らももっと積極的になろうぜ、Aクラスなんて屁でもないってことを見せつけるんだよ。」


「騒がしいな貴様ら。」


教室の扉が勢いよく開き先生がやってくる。


「ドッコイ、またAクラスと揉めたな?」


「だってあいつら俺のことパシリに使おうとしてきたんだぜ?だから一発しばいてやったら倍返しにされてさ。」


「全く、お前の後始末をする担任の俺の身にもなってみろ。」


深くため息をつく先生。


そういえば先生最近白髪が増えたような。


「だってよ、あいつらムカつくんだよ。あ〜あ、一回でもいいからあいつらにギャフンと言わせてやりてぇな〜。」


「できるぞ?」


バンダナを被った生徒、シーフが先生からプリントを一枚奪う。


「ほらこれみてみろよ。」


シーフが奪ったプリントには大きく【全クラス対抗体育祭】と書かれていた。


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