Tβ-10 【プロジェクト:クリスマス】
「で、天之川。お前は帰らないのか?」
「……僕の聞きたいことはわかるだろ?」
「アレイスターのことか。」
アマハラ、いや天之川はベルゼブブの正面に立つ。
「学園であいつに会った、そこで奇妙な魔力を感じた。」
「……ついてこい。」
ベルゼブブに案内されて武器庫を出て緑色の扉の前にいく。
「コード:クリスマス。」
ベルゼブブがそういうと扉が開いた。
そのまましばらく道を進んでいく。
「ついたぞ。」
緑の扉の先は広い空間になっていた。
そして円のかたちのテーブル、《円卓》と7つの席がある。
「受け取れ。」
アマハラが渡されたのはICカード。
それをもってさっきの合言葉を言えば扉は開く。
「ここは何をする場所なんだ?」
「ここは【プロジェクト:クリスマス】の作戦本部。作戦立案者は結衣、構成員は俺様、アレイスター、ゼロ、正義、ハジメ、そしてお前の【七食の守護者】だ。」
「あと一席は?」
「…………ミルドのだ。」
「ミルドさん、確かいつもゼロさんと一緒に聖夜のそばにいたあの人か……。」
ミルドはゼロと同じく聖夜の腹心であった。
そしてアレイスターの仲間、リンと戦い命を落とした。
ベルゼブブは巻かれた紙のスクロールを天之川に渡す。
「それが【プロジェクト:クリスマス】の作戦概要だ。」
「……これは!?」
天之川は驚きのあまりスクロールをクシャッと握りつぶす。
「そう、【プロジェクト:クリスマス】は俺たちの主人、神成聖夜の封印を解くためのものだ。」