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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第三章、蠢く(うごめく)
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T-10 カラクリ

「まず一本目、こいつは雷の魔術を秘めた魔剣、その名も《雷鳴魔剣》ザンヴァイン。」


僕はザンヴァインを手に取ってみる。


「わっ、なんかピリピリする。」


「ピリピリするのは剣自体が雷を発生し続けているからな。意外と相性いいんじゃねぇの?」


ベルゼブブさんは続けて二本の剣を取り出す。


「続いてこいつらは《日剣》ヒノマルと《風切剣》ナギ。一本ずつ使うこともできるが俺様のおすすめはこいつらを二刀流で使うのがいいと思うぞ。」


僕が手に取るとあまりの重さに落としてしまった。


「お、重っ!!」


「あ、わりぃ。それ聖夜用にチューニングしたやつだから重かったな。」


2本の剣をしまいもう一本を見せてくれる。


「こいつが一押し、《複製魔剣》レヴァティン。【魔剣】レヴァティンから出現したコピーの剣だがこいつにも複製能力が備わっていて最大50本の魔剣を生成できる。」


「ちなみにその能力って魔力ないと使えないですか?」


「まぁそうだけど流石にそれくらいの魔力はあるだろ。」


僕は魔剣を手にして魔力を込めてみる。


魔剣はびくともしなかった。


「……お前マジかよ。」


「マジです。」


「困ったな、殆どの武器は魔力を込めてギミックを発生させたり能力を発動するもんだからな。」


「うぅ。」


ベルゼブブさんはため息をついておくから最後の一本を取ってくる。


「こいつは使用者を選ぶ危険な武器だからな、あんまりお勧めしないんだがな。」


その剣は機械のような見た目をしており、歯車がいくつも散りばめられ、刃の部分は淡い白く光っている。


「…………すごい。」


まるで吸い込まれるように剣を手に取る。


「お、おい!!危ないぞ!!!!」


ベルゼブブさんが止めに入るけど僕は剣を持ち上げた。


「綺麗だ。」


剣はまるで僕を祝福するように眩い光を放った。


「…………剣が極夜を選んだんだね。」


「まさかあの呪われた剣が認めるなんてな。」


僕は鞘に剣を入れる。


「ベルゼブブさん、この剣もらってもいいですか。」


「もらってやってくれ、そいつもその方が嬉しそうだ。」


はじめての僕の愛剣。


ちょっと感動するなぁ。


「そういやそいつの名前を言ってなかったな。そいつは聖夜がなんのために作ったかわからない魔力なしで動く【呪械剣】カラクリだ。大切に使ってやってくれ。」


「うん!!ありがとうベルゼブブさん!!!!」


僕は嬉しくて走りながら武器庫を出た。




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