表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界のためなら何度でも  作者: 社長
第二章、入学・魔術学園サンクチュアリ
286/455

T-8 落ちこぼれルート

「納得いかねぇ。」


『極夜落ちこぼれルート確定だね。』


「いやまだ分からん!!次の試験で実力差見せてやる!!!!」


僕は先程の十人で別の部屋に移動した。


「ここでは技能試験、つまり魔術を抜いた武器の扱いを測定する。全員あのサンドバッグに1分間ダメージを与えてみろ。」


僕たちはそれぞれ的の前に立つ。


このサンドバッグ型の魔道具は与えられたダメージを数値化するものだ。


「それでは各自始め!!!」


先生の合図で皆一斉に武器を取り出してサンドバッグに攻撃を加える。


鞭を持っていたり剣を持っていたりと様々だが、


「あれ、武器って持参なの?」


「当たり前だろう、それに入学前のしおりに書いてあっただろ。」


「あっ、スーーーーーッ。」


結局武器を持っていない僕はへなちょこパンチで的をひたすら殴り続けることになった。









「では二つの試験の結果からクラス分けを行う。これは学生番号順に呼んでいくからな。」


一人一人名指しでクラスを言われるのか。


えっ、これ公開処刑じゃね?


「学籍番号4003番、Aクラス。」


「よっしゃぁ!!」


「学籍番号4009番、Bクラス。」


あ、僕の番だ。


「学籍番号4028番、お前はCクラスだ。」


この学校のクラス分けはランクで分けられる。


AランクはAクラスに、BランクはBクラスに、そして僕のような弱いCランクの人間はCクラスに配属されるのだ。








「終わった……。」


母さんになんて言おう。


嘘ついてもバレそうだし本当のこというか。


『さんざんな結果だね。』


「武器持ってれば……せめて武器持ってれば………。」


『極夜武器持ってないの?』


「母さんが危ないもの持っちゃダメって。それに強い武器とか自分に合う武器わからないし。」


『なら武器見に行こうよ。』


「どこに?」


『そりゃあこの国で一番デカくてやばい武器庫があるじゃないか。』


「え?」


僕はアマハラに連れられて一度家に帰ってきた。


「ねぇ母さん、父さんの武器庫ってどこにあるの?」


「武器庫?あるけどそれがどうしたの?」


「学校で必要になってさ。いい武器が欲しいんだ。」


「そういうことならいいわよ、はいこれICカードと鍵ね。」


あれ、このICカードって……。


「父さんのお墓には実はギミックがあってね、このカードをかざすとハッチが出てくるの。そのハッチから地下室に行くことができるからその先の黄色い扉にこの鍵を使えば武器庫に入れるわよ。」


「そ、そんなギミックがあったんだー。知らなかったなー。」


知ってるけどね。


でも母さんが持ってるICカードをなんであの緑髪の人、いや学園長が持っていたんだろ。


「ありがとう、じゃあちょっといってくるよ。」


「あ、待って。」


僕が部屋を出ようとすると母さんに止められる。


「絶対に緑の部屋に近づいちゃダメよ。」


「何かあるの?」


「何もないわよ、でも近づいちゃダメ。近づいたらもう2度と地下室行かせないからね。」


「……わかったよ。」


僕は鍵を持って部屋を出た。


その時はまだ緑の部屋に入りたいとは思わなかった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ