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世界のためなら何度でも  作者: 社長
終焉の章、絶望の権化・【終焉竜】オルクジャナス
274/455

D-79 終わり、そして始まり

「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………。」


アレイスターは途方もない道のりを歩いている。


ここは三人の目標であった時間軸。


しかし辿り着いたのは一人、アレイスターだけだった。


「……ここだ。」


アレイスターがこの場所に着いたのは時間軸が戻って7日経過した日だ。


ここは魔国グラトニアス。


神成聖夜が収める国であり、魔族人間共に共存している唯一の国だ。


「ちょっとお兄さん見ない顔だね、通行証持ってる?」


アレイスターが国に入ろうとすると門番に止められる。


「……今は断罪歴で何年だ?」


「早乙女歴?あぁ、昔のですね、今は断罪歴が終わって天界歴と呼ばれるようになったそうですよ。今は天界歴50年です。」


この世界では年の言い方は世界神の名前が付けられており、世界神が変わるたびに名前が変わるのだ。


ちなみに《豊穣の世界神》ニヒトが統治していたときは豊穣歴、《断罪の世界神》ユイが統治していたときは断罪歴と呼ぶ。


現在世界神が不在なのか天界歴と呼ばれているらしいが。


「結衣が世界神を去ったのは確か私たちが過去に戻ったちょっと前、つまり今はあれから50年も経ってしまったのか。」


300年と言う膨大な時間を超えてきたので多少のラグが発生してしまったのか50年も経ってしまっている。


しかし今大切なのはそれじゃない。


「結衣は、早乙女結衣はいるか?」


「国王陛下ですか?現在もご存命……いや一度死んでるんでしたっけ。今もこの国にとどまっていますよ。」


「会わせてくれ。」


「それはできません、面会の予定がない人間は通すことが許されておりませんので。」


アレイスターは自身の懐から金色の懐中時計を取り出す。


これはアレイスターが以前神の元で働いていた《アルカナ》のNo.0ということを証明するためのものだ。


「これを国王に渡してくれ、それとアレイスターが来たと。」


「わかりました一応聞いてきます。」


アレイスターは国境門の邪魔にならないところに座り込む。


もう7日も何も飲み食いしていないからそろそろ限界が来ているのだ。




3時間後


「アレイスター様、国王陛下がお待ちです。着いてきてください。」


「…………あぁ。」


面会が認められたのか衛兵に連れられ大きな城にたどり着く。


「こちらの部屋です、どうぞお入りください。」


アレイスターは扉を開く。


部屋には50年前と変わりない姿の早乙女結衣がいた。


「久しぶりねアレイスター、あなたがアルカナを飛び出した日以来ね。」


「かつて神であったお前が国王ですか、似合わないですね。」


「国王代理よ、それで過去に戻ったあなたがなぜこの時代にいるの?」


「天之川君、そして君の大切な人である聖夜君の力を借りてこの時代までたどり着けた。」


「……それでその二人はどこに行ったの?」


アレイスターは深く黙り込んだあと、頭を深く下げながら真実を告げた。


「聖夜君は僕らを逃すために終焉竜と共に封印され、天之川君は私を庇い過去に取り残されました。」


アレイスターはユイに手紙を渡す。


ユイはそれをじっくりと読んだあとアレイスターの側により肩に手を置いた。


「何であなたが謝ってるの?」


「だって私が、私が二人を殺したようなものだ!!」


「あの二人が自分で決めたことなんでしょう?あなたが責められる理由はないわ。」


アレイスターはしばらく涙を流した。


「ありがとうユイ、目が覚めたよ。私はまだ死ぬわけにはいかない、聖夜君の封印を解く方法を探さなければ。」


「私たちも協力するわ。」


「ありがたい。あ、そうだ。」


アレイスターは懐から一本の骨のかけらを取り出す。


「これは?」


「これは聖夜の遺骨だ、ここに聖夜の遺伝子情報が詰まっている。」


アレイスターはガッとユイの肩を掴む。


「ユイ、聖夜君のことは好きかい?」


「え、え、え、もちろん好きだけど……。」


ユイは顔を赤らめてモジモジしている。


「この遺骨の遺伝子情報を使ってユイと聖夜君の子供を作らないか?」


「え?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!????」



アレイスターは拳を握りしめる。


「聖夜君待っててくれ。絶対に私が、いや私たちが君の封印を解いてみせるから!!」











世界のためなら何度でも Desteny 終わり


















































































































































































物語は次の舞台へ


                          続く


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