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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第八章、死の神
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D-66 死神VS神王(仮)

ここは暗く不気味な森の中。


そこで聖夜と死神は対峙した。


『腕を上げたようだな、見ただけでわかるほどに。』


「あぁ、お前らに負けた屈辱を晴らすためにな。」


『ハニエルの力の補正があるにせよ相当な潜在能力を持った貴様らの賜物でもある、誇れ小さきものよ。』


「なぁ、なんでそんなに上から目線なんだ?」


『我と貴様が対等であるとでも言いたいのか?』


「うん。」


『烏滸がましい!!』


死神は鎌を大きく振りかざす。


聖夜はそれを無駄な動きは一切せずに華麗に交わした。


『……ふむ、どうやら対等であるというのはハッタリではないらしいな。』


「ははっ、アレ触れたら死んでただろ。」


死神はふんと鼻で笑い、地面をじゃりっと蹴る。


『名を問う、汝は何者だ?』


「俺は神成聖夜、未来から来た一国の王だ。」


『ふむ、甘美な名前よ。我が名はアグナエル、死神の名を冠する神である。聖夜よ、汝を対等な存在としてここに決闘を申し込む。』


「その決闘受けて立つ。」


『では行くぞ!!』


アグナエルは鎌を構え聖夜の方にゆらりと、それでいて素早く近づいていく。


「……あの鎌、多分掠っただけでもやばいな。」



アグナエルの神器ゲルトビャリオンは鎌型の神器だ。


それも攻撃に特化した戦大鎌センダイレンと呼ばれる巨大な武器だ。


身長240cmのアグナエルよりさらに長い3mというとても長いリーチが強みだ。


しかしゲルトビャリオンの力はそれだけではない。


魔術を倍化して武器に宿すことのできる神器なのだ。


要するにアグナエルが宿した魔術が2倍の威力で武器に宿るのだ。


物体にとてつもない熱を発生させることのできる熱魔術を例に出そう。


熱魔術の最大火力は1000℃という高火力なのだがゲルトビャリオンにその魔術を宿せば2000℃の熱を帯びた大鎌になるのだ。


もちろん熱で溶けることはない。


しかしゲルトビャリオンはあくまで武器であり、アグナエルが死神と呼ばれる所以は奴自身にあるのだ。



聖夜は森の中を逃げ回る。


「さっきから罠貼りまくってるのに全然効かねぇな。」


『罠など効かぬ、それに逃げているだけでは我には勝てぬぞ。』


「それが俺の闘い方なんでね。」


ひょいひょいと森の中を駆け巡る聖夜。


それに痺れを切らしたのかアグナエルはぴたりと走るのをやめた。


『聖夜よ、一度我の力を思い知らせておいてやろう。』


『我は死を司る神、それが名だけではないと教えてやろう。』


神器の縁がほんのり赤く染まる。


聖夜にはわかるが普通の人間、いや神格者でなければ絶対に気づかないであろう。


『貴様に死を宣告する。』


アグナエルは力を抜き、クルリと神器を一回転させる。


ブォンという鎌が空を切る音。


それと同時に葉が少し掠めた木が一瞬にして倒れた。


「うぇぇ!?」


『もう一度言おう。我は死神、命を刈り取るもの。』


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