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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第六章、荒れる神ビーカ
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D-60 ビーカ

天之川は荒廃した古い神殿に転移した。


神殿のど真ん中にはガラス製のバケツくらいの大きさの器にどろっとした青い液体が入っている。


『コポポポポ、再び相みえることとなるとはな。』


「あれ、今回は神言語で話さないんだね。」


『一度大敗し精神に傷を負った貴様がこの我に再び立ち向かうというその勇気を讃え、対等な存在として貴様の前に立っているのだ。』


「へぇ、そりゃどうも。」


天之川は手汗で濡れた掌をぎゅっと握りしめる。


あの痛みはまだ頭の中に残っている。


怖い。


けど聖夜が託してくれた、アレイスターに任された。


天之川は一人じゃない。


いつだって大切な仲間たちがそばにいてくれる。


「そう思うと勇気がぐんぐん湧いてくるんだ。僕はもう逃げない、君を封印して役目を果たす!!」


『素晴らしい、これほどの勇気ある者と会ったのは誕生してから初めてだ。名を聞こう勇者よ。』


「僕は天之川翔、ただの研究者だ。」


『翔か、いい名前だ。我が名はビーカ、災いをもたらす災害神の一柱の【荒神】としてお前に死をも凌駕する痛みを味合わせてやる!!』


ビーカは液体の手で杖を握る。


発する魔力からして神器だろう。


『神器クラミラールよ、我が魔術を鍛えろ!!』


ビーカの杖が光り、杖の先端に5この魔法陣が展開される。


無詠唱で5この魔術を一つの杖で行うという規格外の力。


さらに驚くべきはその魔術全てが最高位レベルの魔術なのだ。


「『時よ止まれ。』」


天之川はその魔術群をもろともせず、冷静に時間を止め安全圏に移動する。


さらに移動だけではなく投げナイフを五本ビーカに投げ込んだ。


「『時間よ、動き出せ。』」


時間が動き出すとビーカの魔術は全てはずれ、ビーカにはナイフが四本刺さっている。


「一本外したか。」


ビーカはゆっくりとナイフを引き抜く。


『それが翔の時間干渉能力か。』


ビーカは器の中でウネウネと動いている。


『やはり現代魔術はダメだな……、なら。』


ビーカの杖から一際大きい黒い魔法陣が出現する。


『黒魔術・斬。』


そう唱えると魔法陣から大きな鎌が出現し、天之川を襲う。


「うわっ!!」


『初めてみるか。これは原初の5色魔法の一つ、相手を傷つけるためだけに生み出された【黒魔術】だ。』


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