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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第五章、最後の王天使達
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D-57 サンダルフォンVS天之川

アレイスターがとても平和的に戦いを終わらせた頃、天之川は。


「し、死ぬっ!!絶対死ぬっ!!でも死ぬなら殺すしかない、絶対こいつ殺す!!!!」


とても荒んだ考えをしていた。


少しはアレイスターを見習って欲しい。


「なぜ逃げる!!戦え若造!!!」


「はぁ、はぁ。絶対嫌だ!!」


「むぅ、こうも逃げられれば無駄に時間を浪費するだけ。仕方ない、我が力を使うしかないな。」


パンとサンダルフォンは両手を叩いて大きな音を出す。


「うるさっ!!」


「我が力、【第十ノ天命(マルクト)】!!」


すると音を聞いた天之川は突然逃げるのをやめる。


「いや、やっぱり勝てるんじゃないか?」


天之川は急に謎の希望に襲われた。


「さっきから逃げ回ってたけどこいつ足遅いしもしかしたら大したことないんじゃないか?一番強い王天使って聞いてビビってただけでほんとはめちゃめちゃ弱いんじゃないか?」


自信に満ち溢れている天之川を見つめ不適に笑うサンダルフォン。


そう、これがサンダルフォンの授かった天命。


相手に過度な希望を持たせて混乱させるというシンプルで強い能力だ。


「さぁ行くぞ、《エル=トール》!!」


《黒雷》の真逆の性質を持つ《白雷》を天之川に向かって放つ。


「ふん、このくらい僕には効きもしなばばばばばばばばばばばば。」


白雷は強力なダメージを与える黒雷とは違い痺れさせるのに特化した雷魔術。


当たっても致命傷にはならないが全身が強力な電気で痺れてしばらく動けなくなるという強大な魔術だ。


「い、いててててて。体が動かない……。」


天之川は気功術で状態異常を回復しようと試みる。


が、しかしサンダルフォンはもうすでに目の前まで来ていた。


「私はハニエルとは違う。能力に頼らず自らの力のみでこの王天使の座についたのだ。」


パリパリとサンダルフォンの持っている金棒に黒い雷が纏わる。


今度はただダメージを与えるだけの黒雷だ。


「ぬぅぅぅん、《天動・雷》!!!!」


金棒の重い一撃が天之川を遠くへ吹き飛ばす。


教会の壁を何枚も突き破りどこまでも吹き飛ばされる天之川。


やっと止まったと思えばもうすでに別の天国までも飛んでいっていた。


流石にこの距離を吹き飛ばすほどの威力で殴られればどんな規格外の防御力を持っていようが原型もとどめず粉々に消し飛んでいるだろう。


そう確信していたサンダルフォンだったが先程の金棒の感触がやけに軽かったことを思い返した。


「何かおかしい……。」


サンダルフォンはあたりをキョロキョロと見渡す。


その瞬間金棒はぐにゃりと変形したのだ。


「か、金棒が……。」


「気づいた?」


サンダルフォンは後ろを振り返る。


そこには隣の天国まで吹き飛んだはずの天之川が立っていた。


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