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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第五章、最後の王天使達
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D-55 ガブリエルVSアレイスター

「…………天之川くんに譲ればよかった……。」


アレイスターはガブリエル相手にやや苦戦していた。


ガブリエルが使っている武器は蛇腹剣と呼ばれる特殊な武器。


刃の部分がワイヤーで繋がれており、鞭のように変形する武器だ。


鞭のように長いリーチから剣のようなダメージを与えるとても強い武器だ。


しかもあの蛇腹剣には高い魔術耐性が付いており、並の魔術では簡単に防がれてしまう。


一方こちらの武器は魔術と戦闘用ワイヤーだけ。


戦力的にもピンチだ。


「リーチが長いですね。」


「それが蛇腹剣の強みだ。」


ジャラジャラと剣が鞭のようにしなり、こちらに飛んでくる。


鞭の先端の最高速度はマッハ3にも及ぶ。


蛇腹剣は若干重さがあるがそれでもマッハ1.5はくだらないだろう。


アレイスターは魔術で防御を取るが連続攻撃に耐えきれず、どんどん割れていく。


剣が体に当たる間一髪のところでワイヤーを使い高いところによける。


剣が擦れた地面や壁が抉られているのを見ると一発当たっただけでも致命傷になりかねないと推測できる。


「この人相当強いですね。」


「当然、私はすべての天使の基礎となるもの。」


「本当に強い、おそらく私では倒せないかもですね。」


するとアレイスターは武器のワイヤーを地面にガシャンと投げ捨て、両手を上にあげる。


「降参です。」


「……は?」


咄嗟の出来事にガブリエルから間抜けな声が飛び出る。


「だから降参と言っているんです。私は自分の命が有ればすべてどうでもいい、だから見逃してくれません?」


ガブリエルは腕をプルプルとさせ怒っている。


「ふざけるな、王天使との戦いでそんな情けないことがどうして言える?」


「いってるじゃないですか、私は生きたいんですよ。今まで成り行きで聖夜くんについていってただけで本当はもう全部どうでもいいんですよ。仲間の絆とか信じてませんし。」


「き、貴様ぁ!!」


ガブリエルはアレイスターを怒りに任せて斬りかかる。


王天使は礼儀やプライドが一段と高い。


決闘は神聖なものと考えてるし降伏や命乞いも容赦なく叩き斬る。


このアレイスターのみっともない姿がプライドの高い王天使の琴線に触れてしまった。


こいつは絶対生かしてはおけないと。


ガブリエルがアレイスターの一歩前に来た瞬間、カチンと音がした。


音の正体はさっきアレイスターが投げ捨てた戦闘用ワイヤー装置だった。


「かかりましたね。」


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