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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第三章、喰らうものと食われるもの
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#18 影の暗殺者

地面に突き刺さった剣の一部を見ながら呆然とする4人。


俺もちょっとびっくりした。


「ば、化け物!!」


ユウキが俺に向かってそんなことを言い始めた。


「お前は魔獣か魔族だろ! 今に見てろよ、聖剣士様がきてくれればお前なんかこなごなだぞ!」


小学生のような怒りの声をあげる4人。


「うるさいしこの場で消しちゃおうかな。」


俺が冗談を言うと、怯えながら後ずさる。


「ケンヤ! 頼む、力を貸してくれ!!」


そう言ってユウキは誰もいないところに叫ぶ。


「了解」


なにもないところから声が返ってきたと思ったら、そこから人が出てきた。


「呼んだ?」


「ケンヤ、今の俺の力ではこいつに勝てない。お前の力を貸してくれないか?」


「しょうがないなー。」


そう言って男は剣を抜く。


思い出した。


こいつクラスでぼっちだったケンヤだ。


「君はユウキくんより強そうだね。」






名、ケンヤ


種族、人間


レベル、39


クラス、Bランク冒険者


職業、ニンジャ


称号、転生者・女神の加護が受けし者・瞬足







ニンジャ。


叡智の書によると異世界から伝わったとされている職業だったはず。


色々な術を使って敵を翻弄し、〈忍刀〉と言われる細い剣を使う職業だったはず。


ケンヤが持っている剣がその忍刀というやつなんだろう。


俺も戦い方を見たことないからどんな戦いをするのか楽しみだ。


「じゃあいくよ。《忍法・隠れみの術》!」


魔術の詠唱とは違う感じの掛け声とともにケンヤは消えた。


「な、どこだ!?」


「後ろだよ」


後ろを振り返ると剣を振り下ろそうと構えているケンヤがいる。


だがなんの加護も受けていない剣を俺に当てたところで剣は折れるはず。



ズバッ



「な!?」


ケンヤの剣はあっさりと俺に攻撃を加えた。


あの剣になにか特殊な仕掛けでもあるのか?


「か、鑑定!!」






名、暗黒刀


種族、剣(忍刀)


称号、鬼切の刀





剣には特にスキルは付いていない。


ということはあの剣が俺の体より硬く、鋭かったのだろう。


「あれ? 攻撃してこないの?」


そう言ってケンヤはつまらなそうに剣を下ろす。


「いや、今から少し本気を出そうと思ってた。」


「おぉ、期待してるよ。」


俺は、ロングソードに手をかざす。


「《属性付与・火炎》。」


そう唱えると剣はみるみる赤く燃え上がる。


このスキルは火炎魔法を応用して剣に炎をまとわせようとした時に取得したスキルだ。


その名の通り、ものに火炎属性を与えるスキルだ。


「おお! 剣が燃えてるぞ!!」


ケンヤは楽しそうに俺の剣を見る。


「それじゃあ俺もやってみよう!!」


そう言って暗黒刀に手をかざすケンヤ。


「《忍法・火遁の術》!!」


そう言って剣に直に炎をまとわせる。


普通の剣ならば溶けてなくなっているはずだが、暗黒刀は耐久力が高いのか全然溶ける気配もない。


「さぁ、始めよう。本気の戦いをね!!」


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