D-3 やぁ……。
「全く君というやつは!!」
アレイスターは腕を組んで俺に文句をいう。
結局あのあとアレイスターが全額払ってくれたのだ。
「持つべきものは友達だな。」
「金ヅルは友達って言わない!!」
「それでアレイスター。さっき飯屋で何喋ろうとしてたんだ?」
俺がそう聞くとアレイスターは急に立ち止まる。
「聖夜くん。君これからどうするつもりだい?」
「え?俺は元の世界に帰るために策を考えるつもりだけど。」
俺がそういうとアレイスターは頭を下げた。
「聖夜くん、僕を君の仲間にしてくれないか。」
「いいよ。」
「もちろん時間を戻した張本人は僕だ。私は君の恨む相手だろう、でも…………え?」
「いいよって言ったんだよ。過ぎたことをどうこういう必要はねぇし実を言うと俺も元の世界に戻る方法知らないんだ。だから仲間がいてくれるだけ心強い。」
「せ、聖夜く〜ん!!」
「抱きつくな、きしょい!!」
アレイスターは半泣きで鼻水をズルズル垂れ流しながら俺に抱きついてきた。
「てかお前嫁さんどうしたんだよ。」
「それなんだけど、僕のエクストラスキルは両方とも歪みで入手したものなんだ。だから時間が戻った衝撃で歪みが元に戻ってエクストラスキル両方きいちゃった。」
「つまり今のお前はカスってことか。」
「…………。」
「まぁ俺もエクストラスキル使えないし似た門同士だ。一緒に元の世界に帰ろうぜ。」
「あぁ!!」
俺とアレイスターはグータッチする。
「さて、どうやって解決策を考えるか。」
「それならもう一人仲間に加えよう。それも世界の仕組みに知ってる人をさ。」
「そんな都合のいいやついるか?」
「いるんだよ、ついてきて。」
俺はアレイスターに連れられ国の端っこにやってきた。
「なんだここ。暗いし汚いし最悪だな。」
「あった、ここだよ。」
アレイスターが指さしたのはボロボロの見窄らしい小屋だった。
小屋の前に看板があるが字が掠れて読めない。
「お邪魔しまーす。」
アレイスターは意気揚々と扉を開けてこやの中に入っていく。
俺も一応ついていくことにした。
小屋の中には変なガラス玉やよくわからない物体が転がっている。
「あ。いたよ。」
アレイスターが何かを抱っこして持ってくる。
持ってきたのは背の低い綺麗な水色の髪をした……少女だった。
「やぁ……。」
俺はその少女に思ったことを一言ぶちまけた。
「誰?」




