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世界のためなら何度でも  作者: 社長
第十章、希望
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#113 神成 聖夜

「……。」


一面が白に染まった世界。


きたことあるようなないような不思議な感覚に囚われる。


「ヘロー。」


「……。」


そこには俺とそっくりのダークの姿が。


「なんだよツレねぇな。返事くらいしろよ。」


「ゼロはどうした。ここは、」


「ここはお前の固有結界。初めてじゃないだろ。」


「ゼロはどこだ。あいつは俺を庇って……。」


「ゼロは今は大丈夫だ。時期に死ぬかもしれないけどな。」


「なに言って」


「ゼロもミルドも今試練を受けている。」


「試練?」


「神を越えるための試練だ。それを乗り越えなければ生きてはいけない。」


いまいち言ってる意味がわからない。


というかダークがいつにもなく真剣な顔でこっちを見ている。


「お前が神成としてこの世界の、神王になるためには仲間たちも神を超えないといけないということだ。」


「訳がわかんねぇよ。」


「世界の選択は大いなる空間の中に住んでいる人間には理解できないさ。」


「選択?」


「なぁ、物語に必要なものはなんだと思う?」


「物語?脚本とか作者じゃないのか?」


「作者……は合ってる。そして脚本。脚本には必ず物語の構成がある訳だ。しかし脚本を書いてさぁスタートというわけにはいかない。途中で作者の気分が変わると物語に大きく影響が出る。」


「どういうことだ?」


「もし『主人公』が強くなっていってハッピーエンドを迎えるはずの物語が作者の気分で『悪役』が主人公より強くなってしまったらどうする?」


「そりゃあ主人公が死んでバッドエンドじゃないか?」


「正解。そんな物語があってたまるかよ。だからその作者の気まぐれでストーリーが変わってしまったときに物語を修正するために『世界の選択』がある。」


「その言ってる内容的にもしかしてこの大いなる空間のこと言ってる?」


「当たり。」


「マジかよ。」


大いなる空間の真相がどんどんと解けていく。


「というかその『作者』ってのはなんなんだ?」


「それは言えない。」


「ケチ。」


「ケチじゃねぇ。『世界の選択』に基づいてお前に教えただけでそれ以上の内容は『選択』に含まれてない。」


「で、俺もう帰っていい?二人の様子を見に行きたいんだけど。」


「言っただろ。二人は今試練の途中だって。」


「じゃあ俺だけでも帰って?」


「いい訳ないだろ。お前の体は《終焉竜》によってボロボロにされて今治療中だ。この時間を有効に使わない手はないだろ。」


「でもなにすんだよこんななにもないところでよ。」


「お前にも試練を受けてもらう。」


「え?」


「この世界は今『作者』によって物語がねじ曲がってきているせいで『悪役』が強くなってしまっている。天之川や終焉竜とかがいい例だ。だからお前もそれに対抗できるように強くなってもらう。」


「どうやって?」


「こうやって。お前ら、来てくれ。」


ダークがそういうと固有結界内にゾロゾロと人が入ってくる。


俺の固有結界って案外ガバガバなんだな。


入ってきたのはベルゼブブやルシファー、アスモデウスとその他に3体の悪魔らしき人物だった。


「ありがとベルゼブブ。」


「気にするな。俺様にかかればこんなことチョチョイのちょいよ。」


ダークはベルゼブブと話したあと、俺の方を見てくる。


「お前にはこの悪魔全員と契約して魔力の扱いをマスターしてもらう。それがこの俺ダークグラトニーの試練だ。」


なんかもうできそうにないんだけど。


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