37話 ラピスラスリ
また感想をいただきました、ありがとうございます。
評価、お気に入りにいれてくれた方、ありがとうございます。
それでは、どうぞ(^-^)/
ここは?
目を開けて見えたものは知らない天井でした。一体私はどうしてここにいるのでしょうイマイチ記憶があやふやです。ベッドは天蓋付きでとても高級品です。
(ナイショダケド、シオン、オハヨ)
(おはよう、シークレットガール。)
眠気を払うように頭を降っていると、自分の中にいる守護妖精のシークレットガールが出てきて声をかけてきました。
(シオン、ナイショ、ナイショ、ナイショナノ。ナイショ、ナイショ、ナイショノナイショ。ナイショ……)
うわ、シークレットガールのナイショのエンドレス連呼が始まりました。うう、起きたばっかりでこれは辛い。
(分かりました!魔玉でしょう?はい。)
私はシークレットガールと契約したときに1日1個の4級魔玉を対価として渡す約束をしています。なので4級の魔玉を創って渡そうとしましたが、受け取ってもらえませんでした。
(ナイショダケド、マゾク、タオシタ!ゴホウビ、ゴホウビ、ゴホウビ……)
ああ、契約したときに出来高払い、つまり活躍によって臨時ボーナスをあげる約束もしていたんでした。
そうだ魔族!思い出しました。私は魔族と戦ったあとグラナート王子の秘密を知ったために連行されたのでした!そして王子の束縛から逃れようとしたら締め落とされて気を失ったんでした!ではここは王城?
「ゴホウビ!ゴホウビ!」
うわ!考え事をしていたらいつの間にかシークレットガールが実体化して目の前で”実声”で連呼していました。しかも顔は大きな口だけののっぺらモードです。真面目に怖いです、泣きます!分かりましたからやめて下さい。
(分かりましたから、では3級(ヤダ!))
3級でもダメってことは2級の魔玉が欲しいのですか。無理です、まだ3級でも成功率低いのに。
(”ワタシ”ノシオン、デキル)
”私”、なら出来ると?魔族と戦ったときに”僕”を捨てたからですか。そういえば確かにあのとき、物凄い魔力が必要で発動まで時間が掛かる”リアルボディクリエイト”が物凄く速く出来た気がしました。
(まあ、やってみるよ。アレンジ版で行くね。)
アレンジ版とは私が考えた魔玉の製法です。通常、魔玉は”玉の魔法”を核にして魔力を注ぎ込み創ります。しかし、それでは身体の外に魔力を”放出”する過程で大きなエネルギーの損失が発生するのです。大体6割くらいロスしています。しかもそのせいで制御が物凄く難しくなります。
それでは身体から出さないでやればどうか?ということを私は研究しました。ここで最大の問題点は体内で行うには玉の魔法の属性、つまり火や水といったものを無くさないと身体に害がでるという点でした。
これを実体化、非実体化が自在な精霊をヒントになんとかクリアする方法を発見しました。おかげで3級の魔玉を創れるようになりました。”リアルボディクリエイト”はその研究の副産物です。
では行きます。活性化……集中……凝縮……放出せずに玉に変換……制御しつつ魔力を注ぎ込んで……
よし!成功!体外に出して手のひらに載せます、ふう。そのままシークレットガールに渡します。
「どう?2級の味する?」
シークレットガールはペロリと舐めてニマァと笑いました。だからのっぺらモードもうやめて!プリーズ。
「もう2級を創れるのですか?素晴らしいですわ。」
シークレットガールが美味しそうに食べているのを見ていたら、後ろから声をかけられました。シークレットガールが警告を発しなかったことから害のある人物ではないのでしょう。振り向くと近くに女性が立っていました。女性というにはまだ若い人です。鼻筋が通っていてとても美しく、女性らしく肩は華奢で腰はくびれているのでとてもドレスが似合っていてまるでお姫様のようです。
「シオン・ブロッサム殿、お初にお目にかかります。ベルンシュタイン・アルクスの妹のラピスラスリです。兄からいつもあなたのことは聞かされていますの。これからは私のことをラピスと呼んでくださって結構よ。」
「これはご無礼を。シオン・ブロッサムと申します。どうぞシオンと呼び捨てになさってくださいラピス様。」
慌ててベッドから降りてかしこまってあいさつを返します。上位の貴族に先に挨拶させるのはとても無礼なのです。アルクスって言ったら公爵家ですよね。同じ貴族でも爵位さえ持ってもいない私とでは雲泥の差があります。まさに雲の上の存在です。無礼を働いたらおしまいですよ。本当にベルン団長は公爵家の人間だったんですね。
ラピス様はとても嬉しそうな満面の笑顔でこちらを見つめてくれます。前世から通しても、今までここまで美しいと思った人と会ったことはありませんのでちょっと照れてしまいます。
「ん〜やっぱり可愛い!」
近づいて来たラピス様はナチュラルにハグしてきました、艶やかな髪の毛が顔をくすぐります。その途端心臓がドキっと跳ねました。心臓が苦しくなり息も苦しくなりました。
はっ!これは、もしかして?こ……
「ウフフ、気がついたかしら?」
「この香り!抱かれ心地!グラナートおぎしィィ!」
「私はラ・ピ・スよ♪」
息が出来ません!心臓が止まります!バカ力で……カクン。
今回はライトな展開にしました。
次回は重たくなります。
今回の最後の終わり方、唐突かもしれません。初めは"本日二回目の失神をしてしまいました"としたのですが、最初から最後までシオン目線で行くつもりなので切りました。
また、ゆっくり少しづつ書いて来ます(^-^)/




