26話 精霊契約
たくさん感想を頂いてありがとうございます。とても嬉しいです。本当に感謝・感謝・感謝です。
遅筆ですいません、3話分用意しました。
楽しんでもらえたらと思います。
私が王都エクサルファに到着しアイロネの塔に住み始めてから2ヶ月近くが経過しました。もう秋の季節です。この世界はとても綺麗です。特に今夜は三つあるお月様がすべて満月となっていてとても趣があります。
そして……この”秋の三満月”と呼ばれる夜は精霊や妖精に出会いやすいと言われています。
王都に来てアイロネの魔法使いの一員になってからこれまでの期間、私は”精霊契約”の準備をしていました。
精霊契約とは精霊や妖精に自分の守護者となってくれるようにお願いし、契約してもらうことです。
これによって魔法力を大幅にアップさせることが出来るのです。
精霊との契約ができて始めて一人前の魔法使いと呼ばれるのです。
ちなみにこの世界で妖精とは、人型の精霊のことを言いあくまで精霊の分類に含まれます。
今夜は精霊契約をしてくれる精霊・妖精と出逢うべく、河原の近くの空き地に1人で待機しています。
自分の周りには”精霊寄せの魔法陣”が描かれています。そして私の目の前には小さな台があり、私の作った魔玉がお月見団子みたいに積まれています。
今夜の私は辛子色のローブの上に厚いコートを着ているのですが、じっとしていると少し寒いです。
このまま精霊が出てくるまで何もせずに待っているだけでは暇すぎるので、借りて来た精霊図鑑という本を読んでいることにしました。今夜は満月が三つもあるので、真夜中でもとても明るくて本が読めるのです。
この図鑑によると魔法使いは精霊の最も下級な存在を5級精霊と格付けしており、数字が小さくなるほど霊格が高いと決めているそうです。
大抵の魔法使いは5級の精霊と契約して成長・進化させ、3級の精霊位までに育てるそうです。
あれ?
図鑑を読んでいて気がつきませんでしたが1番上の魔玉が一つ、いつの間にかなくなっています。
あっ今!他の一個が宙に浮かんで消えて行きました。
どうやら、姿の見えない何かが精霊契約のために用意してある魔玉を食べているようです。
私はじ〜っと、その何かがいると思われる空間を見つめ続けました。
しばらくすると、そこに黒い影がジワジワと浮かび上がってきました。人型のようなので妖精さんでしょうか?
大きさは私とあまり変わらないようです。
身体つきからして女の子でしょうか?
私は小さく深呼吸してから妖精さんに声をかけました。ここからの交渉方法はミスティ教官に叩き込ま、いえ、教えていただきました。
「こんばんは、妖精さん。私はシオンと言います。お名前があったら教えてください。」
(……ナイショ)
おおっと!どうやらマニュアル通りにはいかないようですね。




