1/2
零話 序幕
新シリーズスタートです!
最近あまり投稿できていなかったのがこれを制作していたからなんですが…
すいません!二週間に一度の投稿予定です
卯の月一日。年度はじめの陽の日だ。
陽の日にふさわしい春の風が暖かいすっきりとした快晴の空。
なんて穏やかな日だろう。こんな日に死ぬことができるなんて、私は幸せ者だ。
豪華に飾られた頭に華やかで鮮やかな着物。とてもこれから死にゆくものの服とは思えない。
もし…もしも、私がこんな見た目に生まれなかったとすれば、私の人生はもっと違ったのだろうか。
いや、そんなことを考えても仕方ないと、私は軽く頭を横に振った。
私は今日、鬼に嫁ぐ。