プロローグ…プロローグってなんだ?
はぁ〜、ゲームやるのも飽きたなぁ。
毎日部屋に引きこもりゲーム三昧、無職で昼夜逆転生活をしていた俺は人生に飽きていた。
なんのために生きてるのかも分からない。
存在する意味もないような
まるでタヌキの置物のような気分だった。
働いてたのはもう何年前の話だろうなぁ。5年前くらいか…
時間というものは残酷だ。
なにもせずとも時間だけは過ぎていく。
俺は高校卒業してから就職したが、長続きせず、職を転々としているうちに、体調を崩し、それからと言うもの全くと言っていいほど働いていない。
そしてもうすぐ30歳になる俺だ。30歳と言っても、中身は高校生の頃から成長してないだろうな。いやもしかしたら高校生の時より退化してるかもしれない。
ニートは毎日暇だろうと言われるが、現代はスマホがあれば結構時間が潰せる。ゲームをやったり、動画を見たり、SNSがあれば人と会話も出来る。
そんなこんなでスマホゲームに飽きていた俺は久しぶりに自分の部屋の掃除をした。たまに掃除機をかけることはあったが、この日は思い切って要らないものは断捨離をしようと思った。
この部屋は昔、じいちゃんの部屋だった。
じいちゃんが旅立ってから部屋を引き継いだ俺は、ある程度じいちゃんの物は処分したが、大きい布団のタンスがまだ残っていた。
部屋の隅にあったそのタンスは、今まで置いていても別に気にはならなかったが、部屋を広くしたくなった俺は、邪魔だと思うようになっていた。
昔は家に親戚の人達がよく泊まりに来ていたらしく、そのための布団がたくさんあった。でも今は必要ない。
俺は思い切って処分した。
そしてその時、気づいたことがある。
タンスの後ろにこんな物があったなんて…
そう、隠し扉だ。
これはまさか、俺は転……いやなんでもない。