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事故物件クリーナー5

しゃべれない。

さわれない。

見えもしない。



それでもユウさんは、確かにいる。



「あーーー畜生、バイトで大失敗……」

ドジって落ち込んだ日は、玄関に座り込んだ俺の愚痴にじっと耳を傾けてくれた。

「やっべ忘れるとこだった、あんがとユウさん」

天気予報が雨なのを忘れてうっかりでかけそうになったら、玄関先で傘を倒して教えてくれた。

「水……水……」

高熱を出して寝込んだ時、ひんやりした手を額にのっけて癒してくれた。

「ただいま」と帰ってきたら部屋の中でコトンと音が鳴る。

それはローテーブルの上のコップが立てる音だったり、壁に何かが当たる音だったりしたが、「おかえりなさい」と翻訳されて聞こえた。

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