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殲滅のデモンズイーター   作者: 彩峰舞人
第一章 悪魔を喰らうもの
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episodo45 死の旋律を打ち砕け!②

「大丈夫ですか?」

「リアム君……無事だったのか」


 フェリスは肩で大きく息をしながら驚きと安堵が入り混じった複雑な表情を浮かべる。

 リアムはフェリスの全身に素早く目を這わせた。


「ええ。そちらはそうでもないようですが」


 間近で見たフェリスは致命傷ではないにしても、かなりの傷を負っているのがわかる。それでも三体の、しかも連携を駆使してみせるグリムリーバー相手にここまで生き延びてみせたことは称賛に値すると言っていい。

 そのフェリスはというと、苦しそうに唇を歪めて口を開く。


「これでもましなほうさ。なにせまだ生きているからな。……レイチェルとオースティンはご覧の通り殺られてしまったよ」

「そうみたいですね……」


 戦いに身を置く以上、死は常につきまとうもの。いかにして傍らに寄り添ってくる死と上手く付き合うことが生き延びる術だとリアムは心得ている。

 今回はレイチェルの暴発によって最悪の結果を招いてしまったわけだが、日頃から彼女を統制下に置いていたら違う未来が待っていた可能性も低くはなかっただろう。

 ある意味起こるべくして起きたことで、気の毒ではあるも到底同情する気にはなれなかった。


「あの状況で奴らを撒けたとは到底思えない。それでも君たちがここに現れたということは、奴らを倒したということだな?」


 フェリスは大きく距離を取ったグリムリーバーから視線を外すことなく尋ねてくる。


「ええ。もう少し早く駆けつけることができればよかったんですが……」

「そうか……こう言ってはなんだが立場が逆だったとしたら、きっと俺たちは君たちの救出に向かわなかっただろう」


 最後は目を逸らしながらバツが悪そうに言うフェリックスに、リアムは小さな笑みを唇に乗せて答えた。


「正直な人ですね。でも元々そういう契約ですから」


 フェリスは苦い笑みを落とし、


「君たちが危なくなったら助けると公言しておいてこのざまだ。大いに笑ってくれて構わない」

「笑いませんよ。群れるグリムリーバーなんて前代未聞のことですから」

「……わざわざ駆けつけてくれたことに感謝する。それと今さらだが、君たちにはなにかと不快な思いばかりさせて申し訳なかった。──それで、奴らを倒すことはできそうか?」


 フェリスの表情からは期待の籠った色が滲み出ていた。残るグリムリーバーは二体。なお予断を許さない状況ではあるも、すでに相手の戦いようは知れている。

 アリアと太郎丸が遅れをとることはないと、この時点でリアムは確信していた。

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