第31部
「ではお休み。また明日ね」
「ああ、また明日」
アダムとクシャトルは二人で隣の部屋に入っていった。イブはそれを見届けてから、自分の部屋の中へ入っていった。
「ああ、下は終わったのか」
「うん。私達も寝ましょう。明日はあなたは早いみたいだし」
「そうだね。じゃあ、お休み」
「おやすみなさい」
二人とも同じベットに入って、そして眠った。
横の部屋でも、寝る準備をしていた。
「ねえ、そう言えばどうして私の事が好きになったの?」
突然、クシャトルがアダムに聞いた。
「え?なんだよ突然」
「だって、気になったから」
「そうだね」
寝る準備を休んで向き合って答えた。
「君のその性格かな?その性格と自分の性格がとてもあっていたような感じを受けたからね。それが原因だと思うよ」
「へえ、私の性格ね」
「安心した?」
「うん。じゃあ、寝る準備をして、寝ましょうか」
「そうだね」
すぐに寝れるようになり、
「お休み。クシャトル」
「おやすみなさい。アダム」
彼らもまたイブたちと同じように、同じベットに入って、一緒に眠りに落ちた。
(夢、また夢か。ここの世界に来るのは久しぶりだな)
スタディンは思った。
(「これは夢だろ?ここはどこだ?」)
横からの声を聞いて、振り向くと、アダムがいた。
(「あれ、アダム?何でこんなところに?」
「こっちが聞きたいよ。君はここに何度か来た事があるのか?それに他の人達は?」
「向こうだろ。人影が見える」)
確かに、向こう側に人影が見える。しかし、そこに行くまでに、後ろから声をかけられた。
(「あれ?お兄ちゃん達?」
「やっぱり来ていたね」)
二人同時に後ろを振り返り、向こうから二人同時にこちらに駆け寄ってきていた。
(「イブがいたから、来ているかな、って思って少し探したんだ」
「大丈夫?」
「ああ、それよりもここはどこだ?」)
その時、どこからともなく白い煙が現れて、人が歩いてきた。
「おや、船長じゃないですか。ここまで来れるようになったんですね。横にいる人たちはお友達ですか?」
「時の神の化身ですか、お久しぶりです。船の方は無事にもとの場所に落ち着きました。私は、今は休職中の身です。ですから、その船長という呼び方は遠慮してもらいたいのです」
「これは失礼をしました。では、こちらへどうぞ」
招かれて4人が歩いて行った。
(「おい、時の神の化身ってだれだ?」
「この時空軸上に存在する全ての時を監視する人のことだと。本人からずいぶん前に聞いた。あの人は現実世界だと、新暦20年の地球に存在している人だそうだ。まあ、その時に行って、じかに見てきているけどね」
「へー、そんな人が何でここに?」
「さあ、自分にもよく分からないから」)
「着きました。ここにお座りください」
白い煙の中に椅子が6脚あった。
「まだ誰か来るのですか、いすが1脚余りますが」
アダムが当然の事を聞いた。
「ええ、少し遅れていますがもう来ますでしょう」
その話通り、すぐにやってきた。
「すいません。皆さんおそろいのようで。後一人私も客を呼んでおりますが、皆さんよろしいですな」
答えも聞かずに、椅子を一脚増やし、再び煙の中へ消えて行った。すぐに帰ってきた。連れてきたのは…
「コンティンスタンスさん?」
クシャトルが言った。
「ああ、この者達も呼んでいたんだな。まあ、当然か」
「なんで、なんだあなたが?」
「私と夢の王とは古い付き合いでな、今日はそれと、君達4人に対して話したい事があって、ここにこうして呼んだんだ。それよりこの煙はもういらないんじゃないか?」
コンティンスタンスが、手を2回たたくと、煙が消えて、パリの凱旋門風の建物の近くのカフェになった。
「うん。これでいい。さて、話だが」
周りを気にする4人に対して、3人は平然としていた。
「大丈夫だ。ここはいわゆる仮想空間に近い。我々の話は周りの誰一人として聞こえていないよ」
4人ともようやく緊張が解けてきたようだ。
「さて、今日、こうして君達を呼んだのは、君達は高校に進んで専門的な勉強をした方がいいと思うのだ。それを言うためにここに来た。それと、アダムとイブは、今日、検査結果を魔法教会の方に提出をしたんだな。それを見させてもらったし、さらに、君の血縁も勝手に調べさせてもらったよ」
「結果はどうでしたか?」
アダムが聞く。
「君達は知っているかどうか知らないが、君達は神の遺伝子を何種類も引き継いでいるようだ。君達の魔力も私を超えるかもしれない。だが、私のところへ弟子入りするためには、まず基礎教育が終わってからしないといけない。しかし、クシャトルは、すでに8歳の時点で大学レベルの頭脳を持っていた。彼女を除いて、私のところへ弟子入りする事は許さん。それだけを言いに来た。とにかく、君達も一応勉学に励んでくれ。ちゃんと卒業できれば、私のところへ卒業証書を持ってきたまえ。それから弟子入りをするかどうかのテストをしよう」
コンティンスタンスは静かに立って、
「では、皆さん、また会う日まで」
一瞬でいなくなった。
(「彼は?」
「この前話していた、魔法最高評議会の5会長の内の一人、だよ。だから彼の能力、魔力、種類、全てにおいて、最高なんだろうな」
「確認してみれば?」
「え?魔法協会に?」
「そうだよ。だって、あの人も言っていただろう?全て公開されているって」
「確かにそうだね。ところで話が変るけど、君達はどうするつもり?僕達とっしょに下に降りて、高校に行く?」
「それでもいいけど、お隣さんに話しておかないといけないしな」
「それもそうだけどね。行かないと一緒にあの人のもとで弟子になれないからね」
「困ったな…」)
「エア兄妹さん。あなた達の心配事は朝起きるとすでに片付いているでしょう。安心して、下に行きなさい」
時の神の化身が言った。
「どうしてですか?」
アダムが聞き返す。
「それは彼に私から話しておくからですよ」
夢の王が言った。
「すでに話はついています。では、あなた達はもう起きる時間ですよ」
はっと起きた。横では、イブがまだ寝息を立てている。
「おい、起きろよ。朝だぞ」
「う〜〜ん。もう朝?」
「ああ、そうだよ」
ベットから下に落ちそうになるイブをスタディンが抑える。
「落ちるなよ。落ちたら痛いんだからな」
「そうだね〜。まあ、今何時か分かる?」
「いまはちょうど、6時半だな。それよりもな、今日はなんか夢を見たぞ」
「え?私もだよ、どんな夢だった?」
「えっとな、確か別の世界に行って、いろいろ話をしていたよな。お隣さんには私が話しておくから大丈夫だとか、コンティンスタンスさんが出てきて高校に行かないといけないとか言っていたな」
「奇遇だね。私もだよ」
「もしかして、みんな見ていたりしてな」
扉が音を立てて開いた。
「もう起きたか、朝ごはんを食べるから、早く来いよ」
「はーい。今、行きまーす」
イブはベットから降りて、着替えはじめた。
(自分も着替えるか)
スタディンも着替えて、二人で下に降りて行った。