第11 前編
ドアに向かおう
俺とブネは手を繋ぎながらのんびり扉に向かっていた
祭壇には今回は特に用はなく次の階に行くだけ景色も変わらず殺風景
……観察対象と言えばブネくらい
やることが無さすぎる……自己治癒を使ってみようと努力するが使えない
……ブネに聞いてみるか
「なぁブネ?」
「なぁに紅葉?さっきから僕をじろじろじろじろ見渡すの飽きた?」
「いや、それは飽きないから別に構わない」
「僕的には飽きてほしいんだけど……それでなにか用?」
「ああ、自己治癒ってどう使うんだ?」
「……紅葉、スキルの正式名は?」
「確か〜〜……自己治癒・極低だったかな」
「それは自己治癒系最弱オートスキルだね、本当に些細な傷しか治らないから気をつけてね!」
「最弱……」
「うん最弱」
「……他になにかこのスキルで知ってることあるか?」
「使い続ければ成長するってくらいかな?前マスターはそのスキルから最強の自己治癒まで進化させたよ、かなり苦労したみたいだけどね」
「そうなのか……地道に使い続けるか……」
〈自己治癒・極低〉だけあって弱すぎるスキルであることが判明
……強くなることを期待するか
そんなことを話してるうちに前回の話してるドラゴンがでた場所まで来た。
「そういえば紅葉知ってる?」
「なにをだ?」
「この場所はね、ヤバい生物が眠ってるんだよ」
「……それはドラゴンか?」
「なんだぁ知ってるのかぁ……ってなんで知ってるの!?」
ブネは大声で聞いてきた洞窟内っぽい場所で大きな音を出さないでほしい……反響で耳が
「そんなに驚かなくても良いじゃねぇか」
「いや!!いやいやいやいやいやいや!!そんなさらっと言えることじゃないんだけど!?紅葉が勝てるわけないじゃん!?前のマスターで五分五分の相手だよ!?あのバカマスターは何人束になっても勝てるわけがない化け物だったんだよ!?封印は?バカがほどこした魔封はどうなったの!?」
腕をブンブン振り回してわめく……封印されてるのなんか知るか。
こっちは訳がわからんうちにでてきてサクッと殺されたんだぞ……
「多分封印は大丈夫じゃないか?……知る方法は無いがこの場所がなにも異常がないなら大丈夫だろ」
「……そう、あれの封印が解けてたらヤバいからね、そんときは責任とってよね」
「……善処します」
赤石がある地点まで戻ってきた俺達。
ここを何回みたことか……スライムに殺されたのも遠い昔の記憶だぜ。
そのときブネが落ちている赤石を指差して俺の方に向く。
「あ!?紅葉その赤石拾っといてね!!」
「了解」
俺は赤石を拾いあげバックに放り込む。
どうせ拾うつもりだったから構わないけど……さっきまで死ぬつもりだったのに不思議なもんだ
「いっとくけどそれめちゃくちゃ貴重品だからね?」
「そうなのか?」
「他プレイヤーが武器を捨ててまで拾うくらい強力な攻撃アイテムだからね!!」
「死ねば俺は必ず手に入ってたぞ?」
そう言うとブネが黒い笑顔でこちらをみる、口は左右に大きく開き真っ白な歯が尖って見えている気がする。
「ね~~♪ 紅葉、僕今欲しいものが有るんだ、だから僕の為に協力してくれないかな? 僕と紅葉の明るい未来のために。ね?いいでしょう?」
「喜んで! なんて言わないからな」
ブネの顔が元の明るい表情になる。
「もちろん、アハハ」
「……………ならさっさと先に行こうか」
「うん!!」
……頼むからそのナイフをを捨ててくれ
そうして俺達はドアの前に到着した。
私の小説軍初の前編!!
ドアの前に到着した主人公!
命の危機にさらされながら到着!!
どうなる次回!!
お楽しみに!
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