エピローグ
裁判から5年の歳月が過ぎていた。
ギャラクシー戦隊は相変わらず黒い太陽との戦いに明け暮れていた。変わったことと言えば、黒タイツが現れた瞬間、ギャラクシー戦隊も文字通り瞬着するようになった。
それともう1つ変わった事がある。ギャラクシー戦隊のリーダーがレッドからブルーに変更となったのだ。
元々ブルーの方が決断力は勝っていた。作戦能力でもブルーだ。仲間からの信頼もブルーが上である。
ではなぜレッドがリーダーだったかと言えば、レッドだからとしか言いようがない。そしてレッドがどうしてレッドかと言えば、早い者勝ちだった。
初めての集合時、一番早く本部に到着したレッドを、意気込みがある者がリーダーになるべきとシルバーが決めたのだ。ちなみにレッドが早かったのは、連絡された集合時間案内をちゃんと読んでなく間違えた結果だった。
しかしブルーに変わった。流石にリーダーが犯罪者では外聞が悪い。たとえ執行猶予が付いてもだ。
裁判は結局、レッドが責任を素直に認め、執行猶予をつける事で決着したのだ。
ピンクは無事、国家公務員上級甲種試験に合格した。キャリアとなって実績を積んで順調に出世し、そして3年前に結婚。翌年に出産。最近になって産休から現場復帰したところである。間違いなく女性初の警視総監になるだろう。
彼女の職場のデスクには自分と娘と夫の写真が飾られている。
裁判の3回目公判の時、ピンクがブルーにかざしたハンカチにはこう書かれていた。
やっぱり貴方にする。