第二十一話 やっぱりおかしな人たち
だんだん文字数が短くなっている気がする。
「つまり、この現象のきっかけは・・・私なんです」
結城さんたちと合流したのち、私は事の全てを二人に打ち明けた。
お姉ちゃんは私の後ろで様子を見守るという構えをとっている。
あくまで、私自身の力でなんとかしろということだろう。
「・・・そうか」
結城さんはひと呼吸おき、にこやかに笑って続けた。
「だから、どうした?」
「え?」
予想外の反応だった。
もっと怒るとか、泣くとか・・・少なくとも笑われることはないと思っていた。
というか、普通はそういう反応をするだろう。
失礼な言い方だけど、この人は頭がイっちゃってるのではないだろうか?
「そうですよ、鈴ちゃん」
鏡花さんもクスリと笑いながら言う。
「今更そんな事どうだっていいじゃないですか」
「えぇ?」
どうだっていい、の?
言ってしまえば主犯格真犯人は私ということだ。
それなのに無罪放免、もう豚箱には帰ってくるなよとなるはずがない。
や、豚箱にすら入っていないね。
せめて留置所?
いやそれはいいか。
「まー、今まで通り普通の神経してたら殴ってたところだけど、今の俺たちは普通じゃない」
「そうそう。それに過去を悔やんだって前には進めないでしょ?」
「それは・・・」
そうかもしれないけど、なんかしっくりこない・・・。
私が悪いのに、それを責められないというのは、なんというか。
けじめがつけられない、って言えばいいのかな。
「納得いかないか?」
「・・・はい」
私が言うことではないけど、納得いかない。
なにか罰があってもいいはずだ。
「それなら、少し罰を与えますか?」
「罰?」
鏡花さんの提案に結城さんが首を傾げた。
本気でなにもなしに終わらそうとしていたのか、結城さんは。
まぁ、罰があったほうがしっくりくるし納得いく。
いや・・・。
なんで悪者が納得しなきゃならないんだ?
根本的におかしな話だった。
ただで許してくれると言っているのだ。
素直にそれを受け入れればいいじゃないか。
それがみんなの決断なんだと、そう納得すればよかったじゃないか。
・・・悪者がこう言うのもおかしな感じがするけど。
「じゃあ、今日一日これ着ててね」
「・・・は?」
鏡花さんが私に手渡したのは、メイドのコスプレだった。
・・・なんでやねん。
思わずそんなツッコミを心の中で決めてしまった。
念のため報告。
明後日から学校生活が始まります。
それで週末にさっそく宿泊研修があり作品の更新が途絶えます。
あと明日までは普通に更新できますが、それ以降の平日の更新がどうなるかわかりません。
努力はします。
では、そこらへんをよろしくお願いします。




